CS-Cart は、最新機能へのバージョンアップやセキュリティ対応を行うためには、最新版の CS-Cart 国際版(旧英語版) を使う必要があります。
しかし、 CS-Cart 国際版 を日本で使うためには、日本語化対応を行ったり、表示の調整などを行わないと使いにくい点があります。
また、 CS-Cart 国際版 に標準で用意されている配送方法では、日本国内の配送業者が設定している配送エリアと梱包サイズ、重量での配送料計算ができないため、リソース・シェアリングが開発した「日本国内向け配送料金算出」アドオンを導入する必要があります。
そこで、 CS-Cart 国際版 を日本国内で使う場合の設定について、まとめました。
日本語化対応
CS-Cart 国際版 は、デフォルトでも日本語化対応が行われておりますが、バージョンアップの度に機能追加が常に行われるために、日本語化が完全に行われていません。
そのため、弊社からライセンスをご購入いただきましたお客様に対しては、メインで利用する部分については日本語化を行った日本語化ファイルをご提供しております。
.poファイルによる日本語化
CS-Cart 国際版 は、主に.poファイルで日本語化が行われています。
ただし、.poファイルで全ての日本語化が行われておらず、データーベースで多言語化がされている部分があるので注意が必要です。
.poファイルの保存場所
CS-Cart 国際版 では、翻訳がされた.poファイルは以下のディレクトリにあります。
/var/langs/言語コード/
言語コードは、日本語がja、英語がenとなっていますので、日本語化をする場合には、主に以下のフォルダに入っているものを編集します。
/var/langs/ja/core.po
また、アドオンの日本語化については、以下のフォルダに各アドオン名の.poファイルは入っています。
/var/langs/ja/addons/
これ以外にも、Multi-Vendor関連の日本語化対応には、以下のファイルの日本語化が必要になります。
/var/langs/ja/editions/mve.po
インストール時に以下のフォルダを最新のバージョンに更新してからインストールを行うと、アドオンなども日本語が反映された状態になります。
/var/langs/ja/
インストールファイルの日本語化
翻訳ファイルとしては、上記フォルダに.poファイルが入っていますが、以下のフォルダにも日本語化ファイルと入れておきます。
/install/database/lang/言語コード/
基本の日本語化ファイルはja.po
、管理画面やユーザー側画面のメニュー、注文ステータスなどについては、lang.sql
に入っていますので、 CS-Cart 国際版 のインストールを行う前に以下のファイルを日本語化しておくと、インストール後の日本語化作業が省けます。
/install/database/lang/ja/ja.po
/install/database/lang/ja/lang.sql
ちなみに、lang_demo.sql
は、デモデータのファイルになっています。
/install/database/lang/ja/lang_demo.sql
ただし、これを日本語化するとカテゴリーのURLがcategory-166
というようになる点にはご注意ください。
会員情報フィールドの姓名について
姓と名は、英語だと姓がLast name、名がFirst nameとなっています。
しかし、 CS-Cart 国際版の日本語表記では、姓がFirst name、名がLast nameになっています。
これにより、管理画面の注文一覧や会員情報で姓と名が逆転してしまっていますが、多言語対応で英語などの言語を使用する際には、正しく英語表記の名・姓の順番で利用するためにあえてこのような形になっています。
ただし、データベースにも日本語では姓がLast name、名がFirst nameで保存されることになるため、管理画面から「一般設定 > エクスポート」でユーザーデータを吐き出した場合にも逆転した状態となる点は注意が必要です。
システム側の日本語化対応と都道府県対応
CS-Cart 国際版 は、日本語化ファイルでは日本語化の対応できない箇所がございます。
また、日本の都道府県名がプリセットされていないため、手動での設定が必要ですが、登録を行っても北海道からはじまり沖縄へで終わる一般的な都道府県の順番で並べる事ができず、三重県からの表示となってしまいます。
そこで、リソース・シェアリングでは、システム部分での日本語化と都道府県のソートについては、独自アドオンで対応を行っております。
デザイン > レイアウト
CS-Cart 国際版 は、海外のパッケージであるために、住所の並びが以下の形になるように設定がされています。
地番/市区町村/都道府県/国名
そこで、テンプレートを修正することで、日本国内で使いやすい形に変更します。
注文手続き(Checkout)
注文手続き(Checkout)は、 CS-Cart 国際版のデフォルトだと以下の並び順となっています。
Deliver to
市区町村 都道府県 国名
配送方法
Customer
番地 郵便番号
姓名 電話番号 E-mail
メモ
そのため、管理画面の上部メニューから「デザイン > レイアウト > レイアウト」を選択し、その後「カート(Checkout)」をクリックして、レイアウトを変更する必要があります。
日本語化と順番を修正したものがこちら。
一般設定 > 通知 > コードスニペット
CS-Cart 国際版 には、様々なテンプレートが用意されています。
メールはHTMLメールとなっていますので、そのテンプレートも日本の形式に修正をする必要があります。
商品購入時に送信されるメールなどの各種メールについても、フッターの住所がやはり英語表記になっています。
そこで、上部のメニューから「一般設定 > 通知 > コードスニペット」をクリックしてFotterの中の以下の部分を修正します。{{ company_data.company_address }}, {{ company_data.company_city }}
を{{ company_data.company_city }}{{ company_data.company_address }}
に変更。
修正を反映したものがこちらです。
一般設定 > 通知 > ドキュメント
CS-Cart 国際版 には、印刷を行うためのテンプレートとして、注文確認書や配送表が用意されています。
こちらのテンプレートも日本の住所形式に修正をする必要があります。
デフォルトの状態だと、各テンプレートでは住所の並びが以下のような形になっています。
- 名姓(海外の仕様ですので日本とは逆転しています)
- 住所地番
- 市区町村 都道府県 郵便番号
- 国名
そこで、これらを日本の形式に修正をいたします。
注文確認書では、コードスニペットの以下の項目を修正します。
- Bill to
- Company address
- Shipping address
注文内容では、コードスニペットの以下の項目を修正します。
- Shipping address
配送表では、コードスニペットの以下の項目を修正し、さらにHTMLも修正を行います。
- Bill to
- Company address
- Shipping address
一般設定 > 通知 > お客様への連絡・管理者への連絡
CS-Cart 国際版 には、商品発送やステータスの変更時にメールを送信できますが、各種メールのテンプレートが用意されています。
こちらのテンプレートも必要に応じて修正をします。
「日本国内向け配送料金算出」アドオン
CS-Cart 国際版 に標準で用意されている配送方法では、レートエリアと呼ばれる配送エリアに対して重量による送料設定が行え、さらにカートに入っている合計金額や商品個数、重量に応じて送料設定が可能です。
しかし、日本国内の配送を行うヤマト運輸、佐川急便、福山通運といった配送業者では、配送料金が配送エリアと重量だけではなく、発送サイズが送料算出の主な計算要素となっています。
そこで、リソース・シェアリングでは、新たに開発した「日本国内向け配送料金算出」アドオンにより、 CS-Cart 国際版 に用意されている個別商品の配送情報を使って、配送用外箱の奥行き、配送用外箱の横幅、配送用外箱の高さ、重量を管理画面から設定することで、自動で利用できる配送業者と配送方法を選択し、発送元住所と配送先住所から配送エリアを割り出すことで、各商品の梱包サイズに対して正確な送料計算が自動でできるようにしています。
これにより、日本郵便ではゆうパック、クリックポスト、レターパックライト、レターパックプラス、ヤマト運輸では宅急便、佐川急便では飛脚宅急便、福山通運ではフクツー宅急便の7種類に対応させられます。
リソース・シェアリングが「CS-Cart」英語版向けに日本国内の宅配業者と配送エリア、梱包サイズ、重量で配送料金を自動算出するアドオンをリリース