ふるさと納税をふるさとチョイス、さとふる、ANAのふるさと納税を使ってやってみた

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年々加熱するふるさと納税ですが、皆さんはやってますか?
「お得」という事は知っていても、実際にやってみるのは面倒だと思って取り組んでいない人も、まだまだ多くいると思います。
私もそういった一人でしたが、今回ふるさと納税ポータルサイト ふるさとチョイスふるさと納税「さとふる」ANAのふるさと納税の3サイトを利用して実際にふるさと納税を行ってみました。

目次

ふるさと納税とは?

そもそも、ふるさと納税とはどういった制度なのでしょうか?
総務省が、ふるさと納税ポータルサイトを作っていてその中によくわかる!ふるさと納税というページを用意してくれていますので、そこからいくつかポイントを引用してみましょう。

「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」(出典:「ふるさと納税研究会」報告書PDF)、そんな問題提起から始まり、数多くの議論や検討を経て生まれたのがふるさと納税制度です。

「納税」という言葉がついているふるさと納税。
実際には、都道府県、市区町村への「寄附」です。

一般的に自治体に寄附をした場合には、確定申告を行うことで、その寄附金額の一部が所得税及び住民税から控除されます。ですが、ふるさと納税では原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象となります。

自分の生まれ故郷に限らず、どの自治体にでもふるさと納税を行うことができますので、それぞれの自治体がホームページ等で公開している、ふるさと納税に対する考え方や、集まった寄附金の使い道等を見た上で、応援したい自治体を選んでください。
特に寄附金の使い道については、ふるさと納税を行った本人が使途を選択できるようになっている自治体もあります。

本来確定申告を行う必要がなかった給与所得者等については、ふるさと納税を行う際にあらかじめ申請することで確定申告が不要になる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が、平成27年の4月から始まりました。
ただし、適用を受けられるのは、ふるさと納税を行う自治体の数が5団体以内である場合に限られます。

つまり、まとめてみると以下のようになります。

  • 納税となっているが、実際には、都道府県、市区町村への寄附である。
  • 寄附を行う市区町村は自由に選べる。
  • 自治体に寄附をした場合、確定申告を行うことで寄附金額の一部が所得税及び住民税から控除されるが、ふるさと納税では原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象となる。
  • 寄附金の使い道について、使途を選択できるようになっている自治体もある。
  • ふるさと納税を行う自治体の数が5団体以内の場合、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」で確定申告も不要。

寄附金控除額がどれぐらい適用されるかについては、ふるさと納税ポータルサイトに給与収入と家族構成、寄附金額を入力して、寄附金控除額を計算(シミュレーション)するエクセルのシートが用意されています。
寄附金控除額の計算シミュレーション
ただし、ここで触れられていないのが、「返礼品」の話です。

返礼品とは?

総務省としては、寄附なのでピックアップ!ふるさと納税で取り上げられているような純粋なものを想定していたんだと思いますが、ふるさと納税がこれだけもてはやされるようになったのは、返礼品が充実してきたからです。

ふるさと納税の受入額及び受入件数(全国計)
ふるさと納税の受入額及び受入件数(全国計)

ふるさと納税ポータルサイト > ふるさと納税トピックス一覧 > 平成28年度ふるさと納税に関する現況調査についての、ふるさと納税に関する現況調査結果(PDF)によると、ふるさと納税がスタートした平成20年(2008年)は81億円、平成21年(2009年)は76億円、平成22年(2010年)は102億円、平成23年(2011年)は121億円、平成24年(2012年)に130億円、平成25年(2013年)は145億円と徐々にではありますが、増加傾向で推移して来ていました。
しかし、平成26年(2014年)には341億円、平成27年(2015年)には、1,471億円と4.3倍に急増しています。
これについて、同じ資料の「ふるさと納税を募集する際の取組」というところで、明快に理由が書かれています。

ふるさと納税の受入額及び受入件数が増加した主な理由は、下記のとおり(ふるさと納税受入団体からの回答)

  1. 返礼品の充実 1,017団体(56.9%)
  2. ふるさと納税の普及、定着 999団体(55.9%)
  3. 平成27年度における制度拡充(ふるさと納税枠の倍増、ふるさと納税ワンストップ特例制度の創設) 791団体(44.2%)
  4. 収納環境整備(クレジット納付、電子申請の受付等) 766団体(42.8%)
  5. HP等の広報の充実 588団体(32.9%)
  6. 使途、事業内容の充実 122団体( 6.8%)
  7. 震災・災害への支援 42団体( 2.3%)

このように、ふるさと納税に対応する市区町村側も、「返礼品の充実」がポイントだとよく理解をしています。
他にも、ふるさと納税を行うための民間企業が運営するサイトが充実して返礼品の比較検討がしやすくなった事や、クレジットカードでの納付ができるようになった、税金控除の上限額を2倍に引き上げた事も言われています。
しかし、この返礼品に対するあまりの加熱ぶりに総務省の方も、寄付額の3割を上限とするよう自治体に求める方針を出してきたりもしています。
時事ドットコム:返礼品、寄付額の3割上限=ふるさと納税過熱化で-総務省

総務省は23日、ふるさと納税制度で地方自治体が寄付者に贈る返礼品の価格について、寄付額の3割を上限とするよう自治体に求める方針を固めた。返礼品の金額に目安を設けるのは初めてで、各自治体が寄付を集めるために高額の品を贈る「返礼品競争」の是正を図る。

また、歳入面で自治体の勝ち組と負け組が鮮明になってきて、税収が大幅に減っている市町村が出てきています。
SankeiBiz:ふるさと納税 「負け組」都市部の憂鬱 (1/2ページ)

減収が東京都で最も多いのが世田谷区で、2016年度の税控除を通じた区民税の減収は16億円を超える見込みだ。

このように制度的には問題も多いと感じますが、納税者としては好きな市区町村に減税効果の高い形で寄附ができる上に、お得な返礼品ももらえる、ということであればこれを利用しない手はありません。

どこで納税をするのがいいのか?

では、実際にふるさと納税を利用する場合に、どこのサイトから行うかと考えた場合、「自分が何の目的でふるさと納税を行うのか?」で考え、次の二択から選択するのがいいと思います。

  • 返礼品メインで考える場合
  • 寄附メインで考える場合

返礼品メインで考える場合

いまや、ふるさと納税で寄附を集める事は、各市区町村が躍起となって取り組んでいます。
そのため、ふるさと納税を積極的に進めるために、各市区町村の公式ページに寄附のためのページを作るだけでなく、民間のポータルサイトへの広告出稿や、2016年に71億円を集めてふるさと納税額が1位となった都城市のように、専用のランディングページを用意しているところまで出てきています。

宮崎県都城市のふるさと納税特設サイト
宮崎県都城市のふるさと納税特設サイト

返礼品をメインで考える場合には、目的の返礼品を用意している各市区町村のページから寄附をするか、返礼品の比較検討ができる民間のポータルサイトから行うのがいいでしょう。
ただ、こちらは返礼品が豪華になる分、寄附の大半が返礼品の代金に利用される点は注意が必要です。
毎日新聞:ふるさと納税 都城、倍増71億円 全国1位で知名度向上

市内で60業者以上が携わり、約50億円が返礼品の代金に支払われる計算になる。

「寄附」メインで考える場合

純粋な寄附を求めているような市区町村の場合、魅力的な返礼品を用意したり集客にコストがかけられないでしょうから、各市区町村のページから直接行うのがいいでしょう。
ただし、民間のポータルサイトを使わないと、申し込みが面倒であったり、クレジットカードを使った寄附ができなかったりしますが、その分多くの金額が寄附に回ると考えるのが良さそうです。
この場合には、総務省のふるさと納税ポータルサイトにある「自治体から探す」から、「寄附」をしたい各市区町村を選びましょう。
あと、ふるさと納税の寄附金控除というのは、税金から控除される金額の上限額が決まっていますが、寄附自体はいくら行っても良いので、税額控除がされなくても寄附をしたい、返礼品がお得なんで購入したい、と思えばいくらでもして構いません。

実際にふるさと納税をやってみた

今回、返礼品メインで考えて実際にふるさと納税を行ってみたのは、以下の3サイト。

それぞれ、検索機能や利用できる決済手段が異なりますので、自分にあったものを探して使うのがいいと思います。

ふるさと納税ポータルサイト ふるさとチョイス

ふるさと納税ポータルサイト ふるさとチョイス
ふるさと納税ポータルサイト ふるさとチョイス

利用できる支払い方法:クレジット決済、納付書払い、現金納付又は現金書留、口座振替
ふるさと納税ポータルサイト ふるさとチョイスの特徴は、返礼品検索が様々な切り口でできるところです。
また、ユーザー管理機能として、会員情報管理機能、マイページ機能、送付先設定機能、寄付履歴管理、お気に入り登録機能、上限金額シュミレーションといった機能も用意されています。
こちらのサイトは、会員登録を行わずに申込を行う事もできますし、複数回や複数の市区町村への申し込みを行う事を想定して、会員登録を行う事もできます。
ただし、申し込みは各市区町村毎に個別のフォームで送るため、会員登録を行うメリットが非常に高いという事はありません。
そのほかにも、ガバメントクラウドファンディングふるさと納税プレミアムきふたび(旅行関連)わざもり(伝統工芸品)といった専用のサイトを用意して、返礼品の内容や種類から選べるようになっています。
こちらでは、長野県下高井郡木島平村の「A-3 漬物セット 岡本商店のお漬物6種」を申し込んでみました。

A-3 漬物セット 岡本商店のお漬物6種
A-3 漬物セット 岡本商店のお漬物6種

2017年2月13日に払込票払いで申し込んで、払い込み票とふるさと納税のご案内が2月21日に到着

そこから振込みをして返礼品が届いたのは約2ヶ月後の4月21日でした。

野沢菜の消費期限が短かくて、急いで食べないといけないのがちょっと困りましたが、どれも美味しくて満足度は高かったです。
さらに、別便で「ふるさと納税関係書類在中」とした封筒が届きました。

入っていたのは、お礼状、寄付金受領証明書、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」について、本人確認書類 貼付用台紙と見本、寄附金税額控除に係る申告特例申請書の6枚。

ふるさと納税「さとふる」

ふるさと納税「さとふる」
ふるさと納税「さとふる」

利用できる支払い方法:クレジット決済、金融機関(Pay-easy)決済、コンビニ決済、キャリア決済
ふるさと納税「さとふる」

は、ECサイトに近い感覚で利用できるのが特徴です。
返礼品の検索機能も充実はしていますが、各市区町村のバナーや返礼品、ランキング、地域から探す、特集・キャンペーン、新着といった入り口からユーザーを誘導していくようになっています。
また、返礼品をカートに入れて決済をするという、ECサイトのようなインターフェースを取っており、買い物感覚で返礼品を選べるようになっていて、決済手段をクレジットカード決済で行う場合には複数の市区町村の決済までまとめてできるので大変便利です。
ユーザー管理機能としては、会員情報管理機能、マイページ機能、送付先設定機能、寄付履歴管理、お気に入り登録機能、最近見たお礼品が用意されています。
その他の機能として、返礼品のレビュー機能や市区町村から出されるニュース、最新情報、質問機能、FAQ検索があります。
こちらでは、長野県諫早市の豚肉切り落とし2.1kg!諫早平野の米で育てた諫美豚(かんびとん)を申し込んでみました。

豚肉切り落とし2.1kg!諫早平野の米で育てた諫美豚(かんびとん)
豚肉切り落とし2.1kg!諫早平野の米で育てた諫美豚(かんびとん)

2017年2月13日にクレジット決済で支払うと、こちらは3月5日に届きました。

2.1kgもあると結構な量が入ってますが、小分けパックになっているので、必要な分だけ解凍して使えるので大変便利。
また、諫美豚(かんびとん)を今回初めて食べたんですが、大変上品な味でいくらでも食べられ、最初は多いと思った量もすぐに食べ終わってしまいました。
返礼品が届いた後、こちらも「寄附金受納証明証」が送られてきました。

ANAのふるさと納税

ANAのふるさと納税
ANAのふるさと納税

利用できる支払い方法:クレジット決済のみ(Yahoo!公金払い)
3つ目は、ANAのふるさと納税サイト。
こちらは、決済手段がクレジットカードのみとなっており、寄附金額100円につき1マイルが貰える、という所にメリットがあります。
ただ、返礼品の検索方法が返礼品から選ぶか、自治体から選ぶしかなくて検索性が低く、会員登録手段がないため、各市町村別に毎回個人情報を入力して申し込みをするために、複数の申し込みを行う場合の利便性は低いものがあります。

156 往復航空券(羽田空港⇔鳥取空港)
156 往復航空券(羽田空港⇔鳥取空港)

しかし、往復航空券やイルカウォッチングと豪華ランチといった、他にはない返礼品を取り扱っていますので、ちょっと変わった返礼品が探せます。
こちらでは、長崎県南島原市の合格祈願島原手延べ細うどん200gあごだしスープ付を申し込んでみました。

合格祈願島原手延べ細うどん200gあごだしスープ付
合格祈願島原手延べ細うどん200gあごだしスープ付

申し込み自体はANAのふるさと納税サイトで行いますが、クレジットカード決済についてはYahoo!公金払いになります。

2017年2月6日にクレジット決済で支払うと、こちらは2月28日には届きました。
長崎にうどんのイメージがありませんでしたが、このうどんもあご出汁のスープと共に食べるとかなり美味かった。

なぜか合格祈願の鉛筆。

3月5日には、申請書類がとどきましたので、返礼品の発送から書類が届くまでがかなりスピーディでした。

申し込みはネットの買い物感覚でできる

今回、ふるさと納税ポータルサイト ふるさとチョイスふるさと納税「さとふる」ANAのふるさと納税の3つのWebサイトを利用してみましたが、どこもECサイトで商品を買うのに慣れている方であれば、誰でも簡単に申し込みができると思います。
もちろん、それぞれに返礼品やシステムの違いがありますので、目的に応じて選ぶのがいいと思いますが、ふるさと納税の申し込みは簡単なので使わないのは非常にもったいないですね。
また今回、返礼品は全て食べ物を選択しましたが、どれも美味しくいただけるのばかりで、日本全国の知らなかった味を発見できる機会があるというのは、非常に新鮮な感覚です。
価格的にも非常にお得なものも多いですし、手頃な価格帯から用意されていますので、税額控除に関係なく今後も継続的に色々な返礼品を探して行きたいですね。
ちなみに、今日、バーミヤンに行ったら「はじめてのふるさと納税」というチラシが置いてあるのを発見。



各市区町村が色々な窓口を使ってふるさと納税を集めようとしているのを、ここでも感じますね。

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