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現在、マッチングサイトには、さまざまなビジネスモデルが生まれています。
CtoCマッチングでは、フリーマーケットのメルカリやオークションのヤフオク、民泊のAirbnbがあり、BtoBマッチングでは、受発注プラットフォームのキャディやIndiaMARTなどがでてきており、ビジネスマッチングサイトでは比較ビズや発注ナビ、BtoCマッチングでは、人材マッチングのタイミーなど、マッチングサイトは成長著しい市場となっています。
そこで、今回はマッチングサイトの基礎知識とマーケットプレイスとの違いなど、マッチングサイト構築時のポイントについて見ていきます。
目次
マッチングサイトとは?
マッチングサイトとは、BtoB、BtoC、CtoCのどれであっても、以下の二者をマッチングさせるビジネスモデルです。
- 様々な商品やサービスなどを提供するユーザー
- 商品やサービスを購入したいユーザー
このため、マッチングサイトといってもビジネスモデルは多岐に渡り、マッチングアプリのTinderやペアーズ、クラウドソーシングのクラウドワークスなどもマッチングサイトの一種です。
マッチング方法によるマッチングサイトの種類
マッチングサイトにはマッチング方法によって、大きく分けて以下の3種類があります。
- プラットフォーム型
- エージェント型
- 問合せ型
プラットフォーム型
プラットフォーム型とは、利用者と利用者が直接やり取りをする場所を提供するものして、そこでユーザー同士でマッチングを行うサービスです。
プラットフォーム型で個人とのユーザーと個人のユーザーをマッチングさせる「CtoC型」としては、先ほど挙げたメルカリやAirbnb、Uber、Lyft、Grab、Akippaなどがあたります。
企業ユーザーと企業ユーザーをマッチングさせる「BtoB型」については、さきほどのBtoBプラットフォーム 商談やランサーズやクラウドワークスがありますが、ランサーズやクラウドワークスはどちらかというと「BtoC型」の方が多いかもしれません。
企業ユーザーと個人をマッチングさせる「BtoC型」は昔から数多くあり、リクルートのホットペッパービューティーやマイナビ、価格.comなど多くの情報ポータル系はこの形です。
さらに、BtoCマーケットプレイスの楽天市場やYahoo!ショッピング、ZOZOTOWN、産直モールの食べチョクやポケットマルシェも、BtoCマッチングの一種です。
つまり、マーケットプレイスはマッチングサイトの一形態でしかないというのがわかります。
このプラットフォーム型のマッチングサイトを構築するにあたって、運営側のメリットとデメリットとしては以下のものがあります。
運営側のメリット
- Webサイト管理者はプラットフォーム提供だけに専念ができる。
- 利用者同士でのマッチングが成立したところから手数料をいただくビジネスモデルなので、取引量が増えるとそれに伴って売上も自動的に増える。
運営側のデメリット
- サービスは類似サービスが多く差別化が難しい。
- 利用者がいないとサービス自体が成り立たず、利用者が少ないと利用者も余計に増えないため、スタート時点での利用者数確保や利用者数を増やす仕組みが必要となる。
- 取引はWeb上で全てを完結するため、UI/UXやマッチングさせるための機能は高度な利便性が求められ、開発工数や開発期間が膨らみやすい。
- コンテンツにあたるマッチング自体はクローズドなため、SEO的に弱く集客に課題がある。
このように、プラットフォーム型のマッチングサイトは、スタート時点から数多くの機能が必要となる上、ユーザーが集まらないと売上も上がらないので、始めるのにはハードルが高くなっていますが、ビジネスが回り始めると等比級数的に利益率が向上するビジネスモデルでもあります。
エージェント型
エージェント型とは、マッチングサイトの運営者がエージェントとして利用者同士を仲介してマッチングを行います。
このエージェント型を取っている会社は人材系に多く、「BtoC型」でプロジェクトマッチングを行うマイナビエージェントやレバテックフリーランスなどはすべてこのエージェント型にあたります。
エージェント型のマッチングサイトを構築するにあたって、運営側のメリットとデメリットとしては以下のものがあります。
運営側のメリット
- 必要とされる最低限の機能としては、双方の利用者が申込みが出来るフォームがあればサービスをスタートできる。
- 機能が少ないため、開発コストも開発期間も短くて済む。
- 利用者数が外部や利用者からは見えないので、実際のユーザー数が少なくてもスタートできる。
運営側のデメリット
- マッチングをシステムで行わない場合、マッチングを行うのに人件費がかかり、案件が増えていくと人件費もその分増加する。
- マッチングをシステムで行う場合には、マッチング精度を上げようとすると仕組みが複雑になり、マッチング率を高くするのが難しく、開発工数もかさむ。
- マッチング数が増えても人手のマッチングの場合には利益率が上がらないため、取扱い商品が高単価商品やサービスに偏ってしまう。
このようにエージェント型は、スモールスタートでのサービススタートができるのがメリットですが、売上が増えても人が運用し続け場合には利益率があまり上がらない労働集約的なビジネスモデルでもあります。
問合せ型
問合せ型のマッチングサイトは、エージェント型に似ていますが、ユーザーの問合せに応じて、サービスを提供するユーザーの情報を開示するサービスです。
利用者が自ら企業を探すのではなく、利用者が依頼をしたら企業側から利用者に見積りなどを一括で送る弁護士ドットコムや比較bizや不動産や引越しなどの業界でもよく採用されるビジネスモデルです、
運営側のメリット
運営側のメリットとしては、エージェント型とほぼ同じです。
- 必要とされる最低限の機能としては、双方の利用者が申込みが出来るフォームがあればサービスをスタートできる。
- 機能が少ないため、開発コストも開発期間も短くて済む。
- 利用者数が外部や利用者からは見えないので、実際のユーザー数が少なくてもスタートできる。
運営側のデメリット
運営型のデメリットとしては、エージェント型と同様のデメリットが存在します。
- マッチングをシステムで行う場合には、マッチング精度を上げようとすると仕組みが複雑になり、マッチング率を高くするのが難しく、開発工数もかさむ。
- 収益構造がマッチングによる手数料のみによるものが大半なため、ユーザー数を増えないと収益があがらない。
このように問合せ型は、最低限フォームがあればマッチングサイトを運営できるため、構築費用を抑えたスモールスタートも可能です。
マッチングさせるモノやサービスによるマッチングサービスの種類
マッチング方法によるマッチングサイトの種類を最初に説明しましたが、マッチングさせる内容によってさらにマッチングサイトはさらに細分化されています。
ビジネスマッチング
ビジネスマッチングとは、「仕事を発注したい会社」と「仕事を受注したい会社」をマッチングするビジネスモデルです。
ビジネスマッチングのサイトを利用することで、仕事が欲しい企業は案件を探せ、仕事を依頼したい企業は、数多くの企業の中からビジネスパートナーを探せます。
現在は、分野毎に特化したビジネスマッチングサイトも増えています。
商品マッチング
商品マッチングとは、「商品を売りたいユーザー」と「商品を買いたいユーザー」をマッチングするビジネスモデルです。
売買を行うタイプのマッチングサイトは、BtoCマーケットプレイスの楽天市場やYahoo!ショッピング、ZOZOTOWNや、CtoCマッチングであるフリマアプリのメルカリに代表されます。
メルカリは、スマートフォンでの出品を非常に簡略化したことで、誰でも気軽に販売ができるようになり、価格も自由に設定でき、購入する側も販売側に直接交渉を行えるなど柔軟性が高いため、先行していたオークションのヤフオクを急速に追い越して成長しました。
BtoCマッチングは、商品を出す企業をマーケットプレイスの運営者が与信などを行うことで信用を担保できますがが、CtoCマッチングは、利用者が個人単位であるため、トラブルも発生しやすく、運営側はトラブル対処についても考える必要があります。
不動産時間貸マッチング
不動産時間貸マッチングとは、宿泊施設や駐車場、会議室やイベントスペースなど、場所をマッチングするビジネスモデルです。
通常の不動産の賃貸借契約では、契約期間が長期に渡り、契約についても重要事項説明が必要など契約が複雑ですが、不動産時間貸マッチングの場合には、短期間でも貸出ができるため、効率的な運用が可能となり、さらに空き状況をリアルタイムで確認できるので、ユーザーが効率良く利用できます。
代表的な不動産時間貸マッチングサイトには、部屋を貸し出す民泊のAirbnbや駐車場のマッチングサイトのAkippaが代表的なサービスです。
民泊に関しては、外国人観光客の受入先や空き家の対策の一環として注目されており、国も民泊の開設を積極的に推し進めています。
移動手段マッチング
移動手段マッチングとは、「車や自転車、バイクなどの移動手段を貸したいユーザー」と「移動手段を利用したいユーザー」をマッチングさせるビジネスモデルです。
代表的な移動手段マッチングサイトには、カーシェアサービスのAnycaがあります。
ただし、移動手段マッチングは、車に代表されるように、高価な商品をマッチングさせるために事故や盗難といったトラブルも多く、難しいビジネスモデルではあるのは確かです。
スキルマッチング
スキルマッチングとは、「スキルを所有しているユーザー」と「スキルを提供してほしいユーザー」をマッチングさせるビジネスモデルです。
スキルマッチングでは、Webサイトを構築して欲しい、ロゴを作成して欲しい、といった要望に対して、スキルを持ったユーザーが申し込みをしてマッチングが成立します。
代表的なスキルのマッチングサイトには、クラウドソーシングサイトのランサーズやスキルマッチングのココナラなどがあります。
マッチングサイトの収益構造
これまで見てきたように、マッチングサイトには様々なビジネスモデルがありますが、収益構造も異なります。
成果報酬型
成果報酬型とは、ユーザー同士で取引が成立した場合だけ、報酬が発生する収益構造です。
成果報酬型では、取引が成立した際に成約金額から定められた割合をサイト運営者の手数料として徴収します。
成果報酬型のマッチングサイトは、マッチングサイトの運営者はマッチングの仕組み以外は提供しないため、初期開発コストを抑えられ、運用においてもトラブル対応などは必要ですが、大きなコストがかかる対応はあまりありません。
また、取引が成立しなければユーザーには費用負担がないため、マッチングのニーズが高ければ、ユーザーが集まりやすいモデルです。
しかし、取引件数が増えて成果報酬が増えない限り利益は増えないので、マッチングサイトへの集客とマッチングの容易さには工夫がいります。
広告収入型
広告収入型は、バナー広告やアドセンス、アフィリエイト広告などをマッチングサイトに表示することで、広告収入を得る収益構造です。
基本的にユーザーに利用料がかからないため、マッチングの仕組みが問合せ型であれば、マッチングサイトの開発についてもコストを抑えられます。
ただし、マッチングサイトへのアクセス数が増えないと広告収入を得られないため、SEOに配慮したコンテンツを作成する必要があります。
反響課金型
反響課金型は、問合せや案件の発生など、具体的にマッチングに至る行動が起こった場合に手数料を徴収する収益構造です。
情報を掲載しいユーザーにとっては、掲載自体は無料で行える、専門的なスキルを必要とする高単価の案件でも扱いやすいことがメリットです。
ただし、運営側は実際の問合せや案件が発生しないと収益を得る事ができませんので、広告収入型と同じくマッチングサイトへのアクセスを増やすことが重要です。
月額課金型
月額課金型は、ユーザーが毎月出店料などを支払って利用するタイプです。
BtoCマーケットプレイスの楽天市場の出店料がわかりやすいですね。
ただし、出店料に対してメリットを感じられなければ、出店者は増えませんので、アクセス数を増やし、マッチングが数多く発生するように管理者は努めなければいけません。
月額課金型と成果報酬型を組み合わせたモデルも多く、ユーザーを増やすためにキャンペーンなども行われています。
マッチングサイトを構築する5つの方法
マッチング方法とビジネスモデルで見てきたマッチングサイトですが、構築をするには主に以下の5つの方法があります。
- WordPressで構築する
- オープンソースソフトウェアで構築する
- パッケージで構築する
- クラウドサービスで構築する
- フルスクラッチで構築する
以上の方法はプロジェクトの規模や要件にあわせて選択できます。
WordPressで構築する
CMSのWordPressを使う事でマッチングサイトを構築することができます。
WordPressは、オープンソースですので、フルスクラッチでの開発と比較して、構築費用を抑えられるというメリットがあります。
オープンソースとは、ソフトウェアのソースコードが無償で公開されていて、誰でも自由に改良・再配布ができるようにしたソフトウェアのことです。
ただし、オープンソースの場合、ライセンス費用や月額利用料を無しで利用できる代わりに、サイトの構築やセキュリティ対策を自分たちで行う必要があります。
- オープンソースの知識があって開発スキルがある
- 初期構築コストを抑えたい
- Pluginなどで提供される機能で充分
こういった場合には、WordPressでのマッチングサイト構築は、有効です。
WCFM や Dokan などを使うとWordPressでB2Cマーケットプレイス型のマッチングサイトを構築できます。
オープンソースソフトウェアで構築する
オープンソースソフトウェアを利用すると、初期費用を抑えたマッチングサイトを構築できます。
- オープンソースの知識があって開発スキルがある
- 初期構築コストを抑えたい
- Pluginなどで提供される機能で充分
こういった場合には、オープンソースソフトウェアでのマッチングサイト構築は、有効です。
マッチングサイトに活用できるオープンソースソフトウェアとして有名なのものとしては、Osclassがあり、TVコマーシャルをしているジモティーもOsclassを用いて開発されています。
ただし、オープンソースソフトウェアもWordPressと同じように、ライセンス費用や月額利用料を無しで利用できる代わりに、サイトの構築やセキュリティ対策を自分たちで行う必要があります。
パッケージで構築する
マッチングサイト構築において、ある程度の予算があるのであれば、パッケージを選択する方法もあります。
パッケージは最初から様々な機能が用意されているため、結果的に短納期・低コストでマッチングサイトを構築できます。
- 自社内に専門的な開発の知識がない
- 短期間で開発したい
- 構築コストを抑えたい
- 様々な機能を利用したい
こういった場合には、パッケージでのマッチングサイト構築は、有効です。
多言語・多通貨対応ECパッケージ&マーケットプレイスサイト構築パッケージ CS-Cart を使うと、B2CマッチングサイトやB2Bマッチングサイトを構築できます。
クラウドサービスで構築する
マッチングサイトをクラウドサービスで構築する方法だと、エンジニアでなくても比較的簡単にサービスの構築が可能です。
- 自社内に専門的な開発の知識がない
- 短期間で開発したい
- 構築コストを抑えたい
- 複雑な機能は求めていない。
クラウドサービスでの開発にはカスタマイズが難しい、というデメリットがあります。
機能的にも制限も多いですが、テストサービスとしてスモールスタートで始めるのには向いています。
フルスクラッチで構築する
フルスクラッチとは、様々なプログラミング言語でゼロからマッチングサイトを構築する方法です。
自由度が高く、以下のケースに適しています。
- 必要な機能を自由に作りたい
- 予算が潤沢にある
- 開発期間に余裕がある
ただし、要求定義から要件定義、設計、開発を行うには、システム開発の知識があって、公開まで並走してくれる開発パートナーなどがいないと、炎上する可能性もあります。
マッチングサイトのビジネスモデルは今後成長が期待できる
マッチングサイトは、様々なビジネスモデルに対応することができ、さらにスモールスタートでもビジネスを開始できます。
また、今後マッチングサイトの中でもB2Bマーケットプレイスは今後の成長がかなり期待できます。
さらに、マッチングサイトの構築手法についても、様々な方法が選択できるようになっているため、自社のビジネスモデルをマッチングサイトで検討をすることも今後は重要となってきます。
マッチングサイトで新たなビジネスモデルを検討してみてはいかがでしょうか?
ECサイト&マーケットプレイスサイトを低コスト・短納期で構築するなら
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