越境ECに対応したECサイトを構築する時に課題となる通貨決済の3パターン

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越境ECサイトの構築は、通常のECサイトの構築とは多くの異なる点があります。

その中で、ECサイト構築時に一番負荷が高いのはやはり対応させたい言語への翻訳になりますが、これ以外にも運用を想定した場合に問題になる事の一つが決済です。

今回はこの決済における課題について見ていきましょう。

目次

多通貨決済を利用する

日本の決済代行会社には、多通貨決済を用意しているところが多くあります。

多通貨決済は、海外の顧客が現地の通貨で支払った売上を、決済代行会社で円に両替した後に運営会社に支払ってくれるというものです。

これを使うと、海外からの売上であっても全ての取引が円で完結しますし、システム接続は決済代行会社に接続するだけで大変便利ではありますが、デメリットとして決済手数料が高い、というのがあります。

具体的には、例えば国内向けの決済手数料が3.5%だったとしても、越境EC対応の場合には7%になる、といった感じで大体倍ぐらいの手数料が必要となります。

これは、為替変動のリスクを決済代行会社の方で肩代わりする形になるので、仕方がない部分ではありますが商品価格や取引金額によっては結構大きな差額となります。

また、決済画面の多言語対応は必要となります。

そのため、導入については商品の価格や販売数量によっては慎重に検討をする必要があります。

現地通貨で決済する

現地通貨決済とは、海外の顧客が現地の通貨で支払った売上を、そのまま現地通貨で運営会社に支払われるものです。

この場合、現地通貨に対応した決済代行会社とのシステム接続だけで済みますので、大変シンプルですが決済画面の多言語対応は必要となります。

しかし、売上が現地通貨で上がってきますので、運営企業が日本円に両替する際の為替変動リスクは、自社で抱えることになります。

また、世界的に販売価格を統一するなどで、日本で販売している商品と現地通貨での価格を合わせる必要がある場合には、為替の変動に合わせて商品価格を変更しなければならず、注意が必要です。

日本円で販売する

運営企業側が一番楽なのは、日本円で販売する場合です。

この場合、運営企業側では利用する決済代行会社も国内ECと同じ円決済のところになるためシステム接続も比較的簡単で、売上も円で入金がされます。

ただし、ECサイトで商品を買う顧客は、海外旅行に行って現地で物を買うのと同じように、明細には円での取引が記録されるのと、慣れ親しんだ現地通貨でないために、その商品が高いか安いかの判断が難しくなってしまいます。

そのため、決済は円でしか出来なくても商品価格が現地通貨に換算するといくらぐらいなのかを見せる、といった配慮が必要になります。

また、注意書きとして購入時とクレジットカード精算時での為替変動により金額に差が出る事を、予め謳っておく必要もあります。

決済画面については、通貨が円であっても現地の言語に対応して見せる必要がありますので、多言語対応は必要となります。

それぞれに一長一短があり

このように、どの決済方法を取ってもそれぞれに一長一短がありますので、越境ECの規模や商品価格、企業としての方針などにより選択をする事が必要でし、決済画面の多言語対応は必須です。

自社にとってどの選択が望ましいか、メリット・デメリットを見据えてご検討頂ければと思います。

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