ショッピングモール型ふるさと納税サイトの業務フロー

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2020年も終わりに近づき、ふるさと納税のTV CMが今年も数多く流れています。

ふるさと納税の制度が出来てから、年々申し込み数は増えており、総務省が発表している令和元年のふるさと納税の実績は、約4,875億円(対前年度比:約0.95倍)、約2,334万件(同:約1.005倍)と大きな市場となっています。

これらは、様々なところがTV CMをやっていることからもわかる通り、多くが各自治体の情報を掲載した、ショッピングモール型ふるさと納税サイトからの申し込みになっています。

この形は、本当に各自治体にとって望ましい状況なのでしょうか?

ショッピングモール型ふるさと納税サイト

これらのショッピングモール型ふるさと納税サイトでは、多くの自治体を誘致して、納税者に対して様々な返礼品から選択ができるようにする一方で、TV CMを始めとする納税者の集客に力を入れることで、参加する自治体にとっても見られる機会を増やす努力をしています。

また、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で売上が下がっている生産者を支援する、農林水産省の補助事業である「#元気いただきますプロジェクト」を取り入れたりと、ショッピングモール型ふるさと納税サイト側も様々な取り組みを行っています。

私自身も、ふるさと納税をふるさとチョイス、さとふる、ANAのふるさと納税を使ってやってみたで、実際にふるさと納税を各ふるさと納税サイトを使って、ふるさと納税を行ってみたりもしています。

しかし、ショッピングモール型ふるさと納税サイトに掲載をしている自治体や利用する寄付者にとって、ショッピングモール型ふるさと納税サイトを使い続けるのは、本当に望ましいのでしょうか?

ショッピングモール型ふるさと納税サイトの3つのメリット

ふるさと納税を行う自治体にとって、ショッピングモール型ふるさと納税サイトには、3つのメリットがあります。

ふるさと納税が簡単にスタートできる

ショッピングモール型ふるさと納税サイトは、自治体向けに寄付の募集や申し込み受付、寄付金の収納を行うための、基本的な機能が予め用意されています。

このため、ふるさと納税を始めたいという自治体にとって、すぐにスタートできるのはメリットです。

圧倒的な集客力

また、ショッピングモール型ふるさと納税サイトを利用するメリットは、やはり圧倒的な集客力です。

今年の年末も様々なショッピングモール型ふるさと納税サイトのTV CMが流れていますが、他にもアフィリエイトサイトなどにも広告を出しており、このように大規模な費用をかけた集客力は、知名度がない自治体にとっては見られる可能性があるいうだけで、大きなメリットではあります。

トータルサービスも提供

ショッピングモール型ふるさと納税サイト毎に機能は異なりますが、寄付金の応募があった後は、そのデータを利用して返礼品提供者に対して商品発送の依頼をしたり、ワンストップ特例申請書や寄付金受領証明書を発送するといった業務が発生します。

これに対し、ショッピングモール型ふるさと納税サイトでは、ワンストップで対応できるサービスを提供している会社もあり、ふるさと納税業務に対する自治体の負荷を簡単に下げることができます。

ショッピングモール型ふるさと納税サイトの3つのデメリット

しかし一方では、ショッピングモール型ふるさと納税サイトには以下のデメリットも存在します。

返礼品競争を勝ち抜く必要性

ショッピングモール型ふるさと納税サイトは、掲載をしたからといって、思ったほど寄付金を集められないということがあります。

これは、返礼品が魅力的な自治体ほど寄付を集めているという実態があるためです。

2019年度の寄付受入件数1位の宮崎県都城市の場合、都城市:寄附金の実績を見ると、令和元年の寄付受入件数は506,527件、寄付額は10,645,340,769円に上ります。

また、返礼品上位の都城産豚と島津甘藷だけでなく、他にも霧島酒造の芋焼酎など、数多くの名産品が返礼品として用意されており、他の自治体と比べて優位性を発揮しているのがわかります。

・1万5000円⇒都城産「前田さん家のスウィートポーク」4kgセット
・1万5000円⇒「高城の里」わくわく3.6kgセット
・1万円⇒島津甘藷 熟成紅はるか 10kg

ザイ・オンライン:ふるさと納税で人気の自治体ランキング!【最新版】寄付の「受入件数」が多い自治体ベスト30をチェックして、多くの人がもらっているお得な返礼品を探そう

こういった返礼品を用意できない自治体は、地場産品ではない牛肉やビール、さらにはAmazonギフト券などを用意して寄付を集めるという泉佐野市のような例も出てくることになりました。

2018年度、「ふるさと納税」制度により、全国トップとなる498億円を集めた大阪・泉佐野市(2位が静岡県小山町の250億円であるから、ほぼダブルスコアの大差だ)。その大きな要因は、地場産品ではない牛肉やビール、さらにはAmazonギフト券という豪華な返礼品。この制度により、市税収入の約1.7倍もの寄付金を集めたこととなる。

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そのため、2019年6月1日施行のふるさと納税の新制度では、「寄付金の返礼品を送付する場合、返礼品は地場産品に限り、その返礼割合を3割以下とすること」となり、静岡県小山町、大阪府泉佐野市、和歌山県高野町、佐賀県みやき町は総務省から除外されることになりました。

これについては、泉佐野市が総務省を訴え、2020年6月30日に泉佐野市が勝訴したことで、ふるさと納税制度から除外した大阪府泉佐野市、和歌山県高野町、佐賀県みやき町の3自治体の制度参加は認められました。

ふるさと納税制度に絡んで大阪府泉佐野市が総務省を訴えた上告審判決で6月30日、泉佐野市が勝訴した。最高裁第3小法廷が同市の請求を棄却した大阪高裁の判決を破棄し、総務省による対象除外の決定を取り消したのである。

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このように、自治体の職員にとっては、ふるさと納税で寄付金を集める事は必須事項となっているのに、ふるさと納税での寄付金を集められるかどうかは、自治体の認知度と返礼品の魅力度による競争の要素が大きくなっています。

実際、さとふるやふるさとチョイス、ANAのふるさと納税といったショッピングモール型ふるさと納税サイトを見てみると、食べ物の返礼品がずらりとトップページに並び、人気返礼品ランキングなどでも、ホタテやカニ、いくら、牛肉といった楽天市場で商品を選ぶかのような訴求がされています。

Webサイトのメニューも、大半のショッピングモール型ふるさと納税サイトでは、人気ランキングが一番左にあり、二番目に返礼品から探す、その次に地域から探すという感じの並びになっています。

さとふる トップページ
さとふる トップページ

このように、ふるさと納税という名前が付いていますが、返礼品を出す自治体側も寄付する側も、楽天市場に出店して商品を購入してもらうかのような状態になっているのがわかります。。

手数料負担が大きい

圧倒的な集客力を誇るショッピングモール型ふるさと納税サイトですが、これは集客のためにそれだけコストをかけている事の裏返しであり、実際に自治体側の手数料は大きなものがあります。

幸田町によると、サイトとの契約は、寄附の金額に応じて10%程度の手数料を支払う形が多く、昨年度は2社あわせ、1億7千万円あまりを支払いました。これはサイトを通して受けた寄附額の11.1%に当たります。

東海テレビ:ふるさと納税の裏側で…寄附額の10%超が『手数料』でサイト業者へ 東海3県全市町村調査で判明

上記の例は2018年12月の情報ですが、寄付額の11.1%である1億7千万をショッピングモール型ふるさと納税サイトに支払っています。

また、ショッピングモール型ふるさと納税サイトでは、集客方法や返礼品の見せ方にショッピングモール型ふるさと納税サイト側の制約がある一方、メールマガジンやバナー出稿や上位表示をして露出をするためには追加費用が必要であるため、ふるさと納税を獲得するためには、ショッピングモール型ふるさと納税サイトを利用する限り、毎年継続的に手数料を払い続けなければなりません。

ショッピングモール型ふるさと納税サイトを使っても運用負荷が高い

また、ショッピングモール型ふるさと納税サイトを使っても、ふるさと納税は自治体にとって運用負荷が高い、という部分もあります。

それは、ふるさと納税の企画を立て、Webサイトでの告知などの認知・PRを行うだけでなく、返礼提供者を募って返礼品を集める、ショッピングモール型ふるさと納税サイトへの返礼品の登録や管理、寄付の申し込みがあれば返礼品提供者に返礼品の発送を依頼、寄付者に対してワンストップ特例申請書や寄付金受領証明書を発送、ふるさと納税の問い合わせがあった場合の対応、など各種業務が発生するということです。

ショッピングモール型ふるさと納税サイトの業務フロー
ショッピングモール型ふるさと納税サイトの業務フロー

そのため、ショッピングモール型ふるさと納税サイトだけでは業務が完結しないので、自治体から代行業者に依頼をして、ふるさとチョイスやふるなび、ANAのふるさと納税といった各ショッピングモール型ふるさと納税サイトの出荷データを一元管理してもらい、返礼品の出荷依頼や発送管理、書類の送付やチェックといった業務を代行してもらっている自治体がほとんどだと思います。

ショッピングモール型ふるさと納税サイトの運用委託後の業務フロー
ショッピングモール型ふるさと納税サイトの運用委託後の業務フロー

ワンストップでのサービスを提供しているショッピングモール型ふるさと納税サイトもありますが、その分の費用がかかるのは一緒です。

代行業者だけでなく、そこからさらに返礼品発送管理代行会社を挟んでいる場合もあり、ショッピングモール型ふるさと納税サイトで運用しても多くの人手とコストがかかるのは同様です。

ふるさと納税改正後は経費抑制が必要

地方税法等の一部を改正する法律の成立により、2019年6月1日以降ではふるさと納税に係る指定制度が創設されました。

① 寄附金の募集を適正に実施する地方団体

② (①の地方団体で)返礼品を送付する場合には、以下のいずれも満たす地方団体

・返礼品の返礼割合を3割以下とすること
・返礼品を地場産品とすること

総務省:ふるさと納税に係る指定制度について

ここで、返礼品の返礼割合を3割以下とすること、返礼品を地場産品とすることに加えて、募集経費を5割以下とすることが定められました。

この募集経費には、送料や広報などの費用も含まれます。

問5 ふるさと納税の募集とその他の目的の内容とを合わせて実施する場合における当該「募集に要した費用」の計上方法如何。

○ ふるさと納税の募集とその他の目的の内容とを合わせて実施する場合における費用については、ふるさと納税の募集に要する費用とそれ以外の費用と
を、合理的に考えられる手法によって区別して、ふるさと納税の募集に係る部分に相当する費用を「募集に要した費用」として計上すること。

○ 例えば、観光プロモーションを主たる内容としたポスターの一部にふるさと納税の募集について記載がある場合には、それぞれの内容を掲載した部分の面積によって費用を按分すること等が考えられる。

ふるさと納税ポータルサイト:改正後の地方税法(抜粋)(PDF)

このように、戦略無しでショッピングモール型ふるさと納税サイトを使い続けても、コストばかりがかかって、寄付を増やす事ができないという事にもなりかねないのです。

独自ふるさと納税サイトの3つのメリット

このような状況からふるさと納税には、地方自治体にはふるさと納税に関連する費用を抑えながら、他の自治体と差別化を行い、地域の魅力を伝えて寄付をしてもらう、という事が今や求められており、そのためには自治体の取り組みや情報発信ができる、独自ふるさと納税サイトが必要となってきます。

佐賀県上峰町 ふるさと納税 オフィシャルサイト
佐賀県上峰町 ふるさと納税 オフィシャルサイト

例えば、こちらの佐賀県上峰町 ふるさと納税 オフィシャルサイトでは、佐賀県産和牛切り落としが寄附金額10,000円で1.5kgとなっていますが、ショッピングモール型ふるさと納税サイトのふるさとチョイス側では寄附金額10,000円で1kgとなっており、独自ふるさと納税サイトの方で寄付をする方がお得になっています。

ふるさとチョイスでの表示
ふるさとチョイスでの表示

また、ザイ・オンライン:ふるさと納税で人気の自治体ランキング!【最新版】寄付の「受入件数」が多い自治体ベスト30をチェックして、多くの人がもらっているお得な返礼品を探そうで挙げられていた上位10自治体を見てみると、独自ふるさと納税サイトの構築をしていない自治体もありますが、宮崎県都城市北海道紋別市佐賀県上峰町鹿児島県南さつま市では独自ふるさと納税サイトを構築しており、各Webサイトで寄付が行えるようになっています。

また、独自ふるさと納税サイトは構築しているが、寄付についてはショッピングモール型ふるさと納税サイトへのリンクになっているのが、北海道白糠町和歌山県有田市の二つです。

佐賀県上峰町 ふるさと納税 オフィシャルサイトのように、独自ふるさと納税サイトの方が返礼品がお得になるものは、寄付者だけでなく自治体側にショッピングモール型ふるさと納税サイトへの支払手数料を減らせるメリットがあるため、今後流れは加速していくと思われますし、そこまで行かなくても独自ふるさと納税サイトを構築して、出来るだけ寄付者を刈り取っていこうとする動きは増えるでしょう。

実際、独自ふるさと納税サイトを構築することは、自治体にとって3つの大きなメリットがありますので、以下ではそれを見ていきましょう。

自治体自身での情報発信が可能に

ショッピングモール型ふるさと納税サイトは、決まったフォーマットで各自治体のページが構成されています。

また、ショッピングモール型ふるさと納税サイトのトップページは、一番露出が多いので、様々な自治体のバナーが張り出されていますが、それらの出稿費用を支払ったる、返礼品検索で引っかからない限り、自治体のページを見てもらえることすらありません。

これは、Googleなどの検索エンジンに表示されないとそもそも存在していないに等しい、と言われるのと同様です。

一方、独自ふるさと納税サイトの場合には、自分達でトップページや各ページで見せたい情報を決める事ができます。

これにより、地域の取り組みや考え方、名産品や観光地などの情報を含めて理解してもらった上で、ふるさと納税の申し込みをしてもらえます。

最近では、メディアECという商品に対する取り組みや商品自体の良さを様々なコンテンツで語って商品購入につなげる手法をとるECサイトが増えていますが、知名度がありブランドが確立していない商品の場合にこの語りは非常に重要です。

誰が作ったかわからない野菜よりも、生産者の顔が見える野菜の方が安心感がありますし、有名メーカーでないのにヒットしたBALMUDA The Toasterは、トースターを使って焼き上げたチーズトーストの写真など、「物より体験」を売りにしています。

BALMUDA The Toaster ページ
BALMUDA The Toaster ページ

独自ふるさと納税サイトは、様々なコンテンツを用意して検索エンジンからの流入を増やし、アクセスしてきたユーザーに対して、地元の特産品や観光地などの魅力的な情報を常に伝えていかなければいけない、という運用面で大変な部分はもちろんあります。

しかし、独自ふるさと納税サイトでは、世間の「人気ランキング」や「知名度」などの他者からの評価で見られる土俵から出て、自分達の伝えたものについて語りつくすことができる独自の舞台で戦う事ができるのです。

コンテンツが資産化する

ショッピングモール型ふるさと納税サイトの一番のデメリットは、「借り物はいつまでも借り物」であることです。

各ショッピングモール型ふるさと納税サイト毎に、自治体のページが用意はされますが、これはお金を払って借りている単なる「間借り」の場所です。

Googleなどの検索エンジンで検索してそのページが表示がされていても、自治体にとってはショッピングモール型ふるさと納税サイトとの契約がなくなれば、関係のない場所となってしまいます。

一方、独自ふるさと納税サイトを独自ドメインをとって構築すれば、それは自治体にとって資産となります。

コンテンツの資産化
コンテンツの資産化

出身地の自治体に対してふるさと納税で貢献したい、と考える都市部に出てきた地元の出身者も多いと思いますが、そういった人たちは「地域名 ふるさと納税」や「商品名 ふるさと納税」といった形でGoogleやYahooなどの検索エンジンで検索を行います。

これに対し、自治体の公式の独自ふるさと納税サイトであれば、「地域名」や「商品名」での上位表示がされやすく、ショッピングモール型ふるさと納税サイトに表示される可能性も高いでしょう。

さらに、地域の情報コンテンツを増やし、地場の企業や名産を取り上げたコンテンツを作成し、返礼品の掲載を続けていけば、このような特定キーワード以外でも、独自ふるさと納税サイトへの流入を増やして独自ふるさと納税サイトで返礼品に申し込む人が増えれば、ショッピングモール型ふるさと納税サイトへの依存を減らせ、支払う手数料も減らせるでしょう。

ブランド化と定期顧客化

ふるさと納税においては、一回の寄付に終わらず、毎年寄付をしてもらえることが一番の理想です。

しかし、ショッピングモール型ふるさと納税サイトを利用する人の中には、毎年、同じ自治体の返礼品を申し込む方もおられるとは思いますが、どこの自治体かは関係なく自分が欲しい返礼品を探して毎回違うところで申し込む、という方も多いでしょう。

ショッピングモール型ふるさと納税サイトの場合には、返礼品のページを見るとわかりますが、Amazonで商品を購入するのと同じように、単なる商品情報しか掲載されていません。

このため、返礼品を選ぶのも楽天市場やAmazonで商品を比較検討して買うのと同じ感覚であり、返礼品がどこの自治体のものであるかに対しての意識はないので、大半の人は特定の自治体に寄付をしたというのではなく、「さとふるでふるさと納税した」、「ふるさとチョイスでふるさと納税した」という認識になってしまいます。

ブランディングが重要
ブランディングが重要

しかし、独自ふるさと納税サイトの場合には、検索エンジンから「地域名」や「商品名」で辿り着くため、返礼品を求めてくる場合でも「地域名」や「商品名」を認識している場合が多く、返礼品のページも、独自ドメインや独自ふるさと納税サイトの中にある構造から、「地域名」や「商品名」を強く意識させることが可能です。

また、返礼品のページ自体もショッピングモール型ふるさと納税サイトのように制限がある訳ではありませんので、より「地域名」や「商品名」を意識させることが可能です。

このように、独自ふるさと納税サイトを作ることで、数ある自治体の中でもブランド化をすすめやすくなり、毎年ふるさと納税を行っていただく定期顧客化を期待できるようになります。

さらに、一度利用したことのある寄付者に対し、独自ふるさと納税サイトであればメールやDMを送るなどの、直接アプローチを自治体名で行うことができますので、ふるさと納税が殺到する年末以外にも、定期的なコミュニケーションを行うことで、季節に応じた返礼品をお勧めするという事も可能になります。

デメリットは当初の集客力

このようにメリットの大きい独自ふるさと納税サイトの構築ですが、デメリットはあります。

それは、独自ふるさと納税サイトのようなオウンドメディア型のサイトは、コンテンツが揃ってくるまでは集客力が弱い、というものです。

これに対し、年末になるとTV CMをバンバン流すショッピングモール型ふるさと納税サイトは、何度も言うようにお金をかけているだけあって、集客力は凄いものがあります。

そのため、独自ふるさと納税サイトを立ち上げている自治体でも、まだショッピングモール型ふるさと納税サイトを利用しているところが多いのは、この集客力が大きいのと、できるだけ多くの人からふるさと納税を集めるために、面としての窓口を増やすというのが理由でしょう。

しかし、この集客力の恩恵を自分たちの自治体で得るためには、結局、追加費用を払ってバナーを出すなどを行って、ショッピングモール型ふるさと納税サイト内での表示順位を上げていく必要がでてきますので、これらの費用を減らすためには、独自ふるさと納税サイトのコンテンツを増やし、独自ふるさと納税サイトを使って返礼品を申し込むメリットを提示し、集客力を付けていくことが課題となります。

B2B2C型EC(マーケットプレイスサイト)での構築が望ましい

このように、独自ふるさと納税サイトの構築を行う事はメリットが大きいのですが、独自ふるさと納税サイトではショッピングモール型ふるさと納税サイトで利用できていた機能は利用できないため、新たに用意をする必要があります。

独自ふるさと納税サイトを構築した場合の業務フローとしては、以下のものが想定されます。

独自ふるさと納税サイトの業務フロー
独自ふるさと納税サイトの業務フロー

例えば、ショッピングモール型ふるさと納税サイトは、表示できる内容がひな形で決まっていますので、決まった返礼品の写真や文章を登録するだけで、ふるさと納税の募集がスタートができますが、新たに独自ふるさと納税サイトを構築するとなると、これらの機能を用意をする必要があります。

独自ふるさと納税サイトでは、ふるさと納税を行える事が必須要件ですが、そのために最低必要となる5つの機能があります。

  1. 返礼品提供者管理機能:返礼品提供者向けの出品者管理機能
  2. 返礼品管理機能:返礼品提供者向けの商品管理機能
  3. 寄付申し込み機能:ショッピングカート機能
  4. 寄付情報管理機能:返礼品提供者向けの注文管理機能
  5. 返礼品発送管理機能:返礼品提供者向けの顧客管理機能と発送管理機能

これらは、B2B2C型EC(マーケットプレイスサイト)を使う事でかなりの機能が実現できますので、順番に見ていきましょう。

返礼品提供者管理機能:返礼品提供者向けの出品者管理機能

独自ふるさと納税サイトで必須となるのが、通常のECサイトと異なる返礼品提供者の管理機能です。

独自ふるさと納税サイトにおいて、B2C型ECサイトの仕組みで運用する場合、ショッピングモール型ふるさと納税サイトと同じく、運営する自治体でECサイトを管理を行い、返礼品管理から寄付申し込み管理、寄付者管理、発送管理などを全て行う必要があります。

一方、B2B2C型ECサイト(マーケットプレイスサイト)では、出品者管理機能が用意されていますので、独自ふるさと納税サイト上で返礼品提供者の登録や変更、削除といった管理が行えます。

また、出品者管理機能には専用の管理画面が用意されますので、返礼品提供者向けにも利用する事ができます。

返礼提供者専用管理画面
返礼提供者専用管理画面

これにより、商品管理や注文管理、発送管理については、返礼品提供者で対応できるため、管理者である自治体は、基本的に独自ふるさと納税サイトの運営のみに専念をすることができます。

返礼品管理機能:返礼品提供者向けの商品管理機能

独自ふるさと納税サイトでも、返礼品から寄付をしてもらうために、返礼品提供者からの返礼品を表示したり検索ができたりするための機能が必要です。

B2B2C型EC(マーケットプレイスサイト)では、出品者用の商品管理機能がありますので、返礼品提供者側に専用の管理画面から返礼品登録や変更、在庫管理などを行ってもらうことが可能です。

これにより自治体側では、返礼品提供者側で独自ふるさと納税サイトにアップされた返礼品の記載情報や返礼品の数などに対するチェックを行うだけで、返礼品管理が行えます。

寄付申し込み機能:ショッピングカート機能

独自ふるさと納税サイトでも、ショッピングモール型ふるさと納税サイトでも用意されているような、寄付者が返礼品への申し込みを行い、クレジットカードなどで支払いができる機能が必要です。

ショッピングカートについては、ECサイトによくある「商品を選択 → カートに入れる → 個人情報入力及び決済」という機能をそのまま、「返礼品を選択 → カートに入れる → 個人情報入力及び決済」として利用できるでしょう。

決済については、クレジットカード決済が一般的ですが、コンビニ決済やオンライン決済、携帯電話キャリア決済など、幅広い決済手段をもっていると、寄付者にとっては利便性があがります。

寄付情報管理機能:返礼品提供者向けの注文管理機能

独自ふるさと納税サイトでは、寄付者が返礼品への申し込みを行って寄付を行った情報を管理する機能が必要です。

B2B2C型EC(マーケットプレイスサイト)では、返礼品提供者専用の管理画面により、自社宛に来た注文状況の確認を、返礼品提供者自身で行う事ができます。

どの返礼品がいつ、誰から、何点、どういった支払い手段で申し込まれたのかを管理画面で返礼提供者自身で確認ができ、自治体の管理者は管理画面から独自ふるさと納税サイト全体の寄付状況を把握することができます。

さらに、独自ふるさと納税サイトで、ショッピングモール型ふるさと納税サイトのデータも取り込むことができれば、外部に委託する業務も減らせることになります。

返礼品発送管理機能:返礼品提供者向けの顧客管理機能と発送管理機能

ふるさと納税サイトが通常のECサイトと大きく異なるのは、返礼品の寄付受付を行う人と返礼品を発送する人が全く別だという点です。

そのため、管理者向けだけでなく、返礼品提供者向けに顧客管理機能と発送管理機能が必要です。

B2C型ECサイトとB2B2C型ECサイトの違い
B2C型ECサイトとB2B2C型ECサイトの違い

例えば、ショッピングモール型ふるさと納税サイトの場合、申し込んだ返礼品、寄付者などの情報を管理画面からダウンロードして、返礼品提供者に自治体から連絡をするか、代行業者に依頼をして連絡をしてもらう形になります。

これが独自ふるさと納税サイトでも返礼品の申し込みがあったものは、自治体から返礼品提供者の企業や農家、工場、店舗などに発送を依頼することになりますが、B2B2C型EC(マーケットプレイスサイト)では返礼品提供者側に専用の管理画面がありますので、返礼品提供者自身で注文管理と同様に発送管理や顧客管理を行う事ができます。

管理者である自治体側も、管理画面で発送状況が確認できますので、寄付者から問い合わせがあった場合でも、返礼品提供者に確認をすることなしに状況確認ができます。

顧客管理機能は一度寄付をしてもらった寄付者に、継続してアプローチをするためのマーケティングに活用ができます。

さらに、単なる住所データだけでなく、地元出身者の場合には出身地や出身校などの情報を取得しておけば、その情報に紐づいた情報発信を行う事もできます。

コンテンツ管理機能は必須

上であげた機能は、B2B2C型EC(マーケットプレイスサイト)を導入する事でほとんどが対応できますが、これらの機能があっても寄付者からふるさと納税の申し込みができるだけで、独自ふるさと納税サイトの3つのメリットで見た全てを実現できません。

特に、独自ふるさと納税サイトを構築するメリットとしてあげた、自治体自身で情報発信を行い、コンテンツを資産化するためには、運営する自治体自身でページを自由に作成して、追加を行っていくためのコンテンツ管理機能は必須となります。

コンテンツ管理機能
コンテンツ管理機能

また、返礼品のページについても、ブランド化と定期顧客化を進めるために、自治体の魅力や返礼品の魅力、返礼品生産者についての情報、集めた寄付金をつかって環境や教育に対してどのように取り組むのか、といったコンテンツを数多く用意する必要があります。

そのため、独自ふるさと納税サイトのコンテンツ管理機能は、管理画面で操作ができ、あまりリテラシーが高くない方でも操作ができるシステムの方が望ましいでしょう。

しかし、コンテンツ部分については、独自ふるさと納税サイトのシステムと切り離し、WordPressなどのオープンソースや別システムを想定することで、システム選定時の選択肢を狭めないようにするのも一つの手です。

ふるさと納税で選ばれるために

新型コロナウイルス感染症の蔓延により、新型コロナウイルス医療対策支援に対して、返礼品無しを選んで寄付をする方も多くいます。

このように、今後は単なる返礼品で寄付先を選ぶことから、本当に応援したい自治体から選ぶ人も増えてくるでしょう。

そのために、自治体の思いや地元の魅力をキッチリ伝えるための、独自ふるさと納税サイトの構築は必須となると思われます。

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