WordPressは元々ささっと作っていいものではない

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はてブやFacebookで話題となっている以下のエントリー。

バニデザノート:WordPressで「ささっと作る」で請けれなくなってる現状。

話の趣旨としては、以下の4点が挙げられています。

  1. ロリポップでのアクセス制限が使い難い
  2. WordPress自身の自動アップデートに対応できない
  3. 管理画面が使い難い
  4. 要件定義ができないし、複雑な事はできない

これ、1.の話はそもそもロリポップの話でWordPress関係ないですね。

なので、2以降に絞って話をしたいと思いますが、このエントリーを読んで、WordBenchに来ていたデザイナーの人が「デザインでコストが取れなくなったので、WordPressに取り組もうと思っているんです。」と言っていたのを思い出しました。
wordpress-express

目次

自動アップデートの問題

この方は、「WordPressが自動でアップデートする」ということを問題視していますが、そもそもアップデートをしない、という選択肢はあり得ないです。

オープンソースに限らず、独自構築をしたシステムでもそうですが、セキュリティホールが見つかったら、対応するのが当たり前です。

そのシステム業界の常識に対して、この方は「アップデートしたらプラグインが動かなくなった」という状態が起こるのが怖いのでアップデートしたくない、という趣旨で書いています。

また、

もう、作りきりできないんじゃないかと。
本来、「あとはそちらで更新可能です=>だからCMSにしましょう(管理更新費いらないです)」の流れだった気がするのに。

と言ってますが、オープンソースのWordPressを使っていて、クライアント自身が保守できないものを保守なしで導入する、というのはプロの仕事としてあり得ないですし、オープンソースの意味を取り違えているとしか思えないです。

そもそも、オープンソースの特徴として無償で使える代わりに「無保証であること」があります。

Wikipedia:オープンソース

無保証であること
オープンソースの性質上、ソフトウェアやその二次的著作物は元の著作者でも制御しきれない形で流通し、元の著作者がそこから直接に利益を得ることは難しい。そのため、ソフトウェアは「有用であるとは思うが無保証である」と謳っている。つまり、著作者は、そのソフトウェアについて、予期した動作をする/しないの保証をしない。また、その動作の結果何らかの損害をもたらしたとしてもそれを保障しないものと定めている。

我々は、大手クライアントの仕事をメインに行っていますが、コンサルティングから企画、要件定義、基本設計、詳細設計、インフラ設計、インフラ構築、コンテンツ・インフラ及びシステム運用まで、というように必ず「フルサービス」で行っています。

これは、「ここから先は保証外で知りません」という「無責任」さはプロの仕事としてあり得ないと考えているからです。

もちろん、予算が少ない案件というものは存在しますが、その場合クライアントの目的達成の為には何が必要で、何処まで出来て、何処から先は出来ない、という部分を明確にして取捨選択を行い、そのことでどういったリスクが発生するかを必ずクライアントに明示をして理解をしていただきます。

また、クライアントの情報システム部等で運用保守が出来る場合には、そちらにお任せをするというケースもありますが、この場合は「クライアント側で保守をする」という事です。

ところが、このエントリーで語られている「WordPressは作りきりで納品できていたのに」という話は「今までは無責任に納品出来たのに、それが出来難くなった」という風にしか私には読めないです。

つまり、この人は今まで「無償で使えるけど無保証ですよ」となっているものを、クライアントに「中身良くわからないけど、無償なんで使いましょう。こっちではサポートしないけど。」と無責任に勧めていた、という話に聞こえます。

管理画面が使い難い

これについては、WordPressの問題ではなく、色んな目的で導入される汎用CMSと専用システムの違いをこの方が理解していないのではないかと思われます。

ブログを書いたことがある人は増えたけれど、アメーバブログとか、FC2とか、スマホ用のブログとか、日本向けにも頑張ってる記事投稿画面に比べたら「難しい」と感じている方がおおいような気がします。

ブログを書く事だけを目的として作成され、提供される機能以外の追加をする必要がない専用システムは、要件定義が明確になりますのでそのタスクを処理する為に最適な画面設計が可能になります。

これは、独自CMSをクラインアントに導入する場合も、最初からクライアントの要望を満たす為の要件定義を行いますので、使いやすい管理画面を作る事ができます。

これに対して汎用CMSの場合、CMSを使い始めた人にとっては不要な機能であっても、CMSを使いこなしていくと必要となってくる機能が追加され続け、バージョンアップをする度に管理画面が複雑化するのは、WordPressやConcrete 5といったオープンソースだけでなく、有償CMSでさえも逃れられません。

つまり、幅広いニーズを持った多くのターゲットに対応しようとすると、システムは多機能化し複雑化せざるを得ません。

そのため、CMS導入においては必要とする機能要件に応じた最適なCMSを選ぶという事が重要ですが、それをせずにこの方は「WordPressの管理画面が使い難い」というのは、WordPressにあまりに多くの事を望み過ぎであり、要求が高すぎると思います。

また、公開されている多くのPluginや独自Pluginを開発する事で、このあたりについても回避できる部分もありますので、その他の汎用CMSと比較してならまだしも、WordPressの管理画面が使い難いというのはかなり乱暴な意見に思えます。

要件定義ができないし、複雑な事はできない

この方は、「プラグインの多様化と、実現可能範囲の拡大が起こしていること」という書き方をしていますが、以下の話は「要件定義ができません」と言っているのに等しい話です。

請ける側として困ってしまうのは、「WordPressで作って下さい」の意味がこれのどこに当たるのかがわからないこと。そして、「どこまでですか。」と聞いたところで、依頼側としても困ってしまうということ。

この文章の後に、1〜6のパターンが出てきますが、クライアントは「Webサイトで何をして何を実現したいのか」という「ゴール」は描いていても、「そのためのどういった方法を取ればいいのか」については、我々「プロ」に任せたいと考えて依頼して来ているのが普通であり、「プロ」としてはそれに対して「こういった形で実現しましょう」という提案を行うのが当たり前です。

しかし、それが出来ないので明確に指示を下さい、つまり「我々は業務内容を指示されて仕事を行う作業者です」と言った先に

「この機能だけ追加できますか」の依頼は、受けたくても受けにくいです。

と言うのは、「作業者だけど出来ない事もあるんですよね、てへっ」としか聞こえません。

つまり、「要件定義が出来ていて且つ簡単な仕事だけ持って来てね」という虫のいい話に思えます。

リスクが「見えない」から「存在しない」という事ではない

色々と厳しい事を書きましたが、この話は「デザインでコストが取れなくなったので、WordPressに取り組もうと思っているんです。」という形でWordPressに飛びついた人達が一様に現在思っている事なんだと思います。

WordPressは確かに便利なツールですが、オープンソースは「無償」の代わりに「無保証であること」がポイントですので、クライアントや自分達で保守が出来ないのであれば、保守ができる所と組んで一緒にクライアントに提案をするのが正しいあり方です。

「そうしたら提案コストが上がって予算に合わない」という声が聞こえてきそうですが、その段階でそのクライアントにはCMSの導入自体が難しいと思いますし、オープンソースのリスクをクライアント自身で負っていただくしかなくなってしまいます。

WordPressは、インストール済みのサーバ等が低価格で提供され、簡単に使い始められるようになっている事で、リスクが「見えなく」なってしまっていますが、リスクが「見えない」からといって「存在しない」という事ではありません。

色々な所で語られてはいますが、WordPressの主な優位性には以下の4つがあり、導入するメリットは十分にあります。

  1. CMSを低コストで導入でき、更新作業やリスト作成などが容易になる
  2. 拡張性にすぐれ、カスタマイズの自由度が高い
  3. Pluginが充実していて欲しい機能を低コストで導入ができたり、追加コストが抑えられる
  4. 検索サイトとの親和性が高く上位表示が期待できる

これに対するデメリットの第一に「無保証であること」が上げられますが、それはしっかりとした設計・開発・保守を行う事で安心してお使いいただけますので、多くの大手クライアントがWordPressを導入していただいております。

我々の直近の事例では、世界最大級の女性向けオンライン・メディア、米国Glam.com(www.glam.com)の日本版、ママ向けメディアTend.com(www.tend.com)の日本版のリニューアルをWordPressで行っております。

Glam.jp
tend.jp
実績

オープンソースに携わる人は、オープンソースのリスクを伝える事なしに「安くできますよ」という「無責任な作業者」になるのではなく、「プロ」の仕事をクライアントに提供する事を心掛けて行きたいものです。

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