クレジットカード決済に対応した自社独自のECサイトを1日で構築する方法

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新型コロナウイルス感染症の蔓延により、多くの企業でビジネスモデルの転換が必要となっています。

そのため、ECサイト構築においてもスピード感が求められますが、独自ECサイトの構築において通常は最低でも3カ月程度の期間が必要です。

これは、自社独自のECサイトの場合には、実現したいビジネスモデルを検討するビジネス戦略のコンサルティングからスタートし、そのビジネスモデルを実現するために必要な要件定義を行い、必要な技術要件を検討して、システムの設計を行う必要があるからです。

また、そうして出来上がった設計を元に行う開発においては、オープンソースやパッケージを使う場合でも、カスタマイズが前提となることがほとんどであるため、一定の開発期間がない限り炎上してプロジェクトが失敗してしまいます。

しかし、ECサイト構築パッケージの機能をそのまま使う形で、独自ドメインを取得し、インターネット上に商品を並べて、ECサイトにおいては必須となるクレジットカード決済などの決済手段を用意し、商品管理、注文管理、顧客管理、配送管理ができる機能を用意する場合には、最短1日で自社独自のECサイトを構築して、インターネット上で商品やサービスの販売をスタートする、ということも可能ではあります。

そこで、今回はクレジットカード決済に対応した自社独自のECサイトを1日で構築する方法について見ていきたいと思います。

目次

即日利用開始できる決済サービス

1日でECサイトを構築するためには、クレジットカード決済に対応した、アカウントの開設から利用開始までが即時で完了する決済サービスを利用する必要があります。

アカウント開設の申し込みをしてからすぐに利用開始できる決済サービスとしての選択肢としては、以下のものがあります。

PayPal

PayPalとは、PayPalがサービスや商品の提供者と利用者の間に入ることで、オンライン上で行われるクレジットカードやデビットカードを使った決済や銀行決済を安全に行うことができるサービスです。

PayPal
PayPal

決済において、サービスや商品の提供者と利用者のペイパルアカウント間で行われるため、利用者のクレジットカード情報などはサービスや商品の提供者送られることはありません。

ペイパルのしくみ。から引用
ペイパルのしくみ。から引用

利用者数

PayPalの利用者数(正確にはアクティブアカウント数)は、3億500万。

2019年通期の取扱高の総合計は7,120億米ドルに増加しました。第4四半期だけでも当社の新記録となる取扱高1,990億ドルを達成しました。第4四半期の約35億件を含め、通期では120億件以上の決済件数を取り扱いました。また、新規アクティブアカウント数(年に1回以上利⽤するユーザー数)は930万増加し、通期でのアクティブアカウント数は、マーチャントアカウント2,400万を含め、3億500万に達しました。

ペイパル、第4四半期決算および2019年通期業績を発表

手数料

アカウント開設費・初期費用・月額手数料は無料で、決済手数料は日本国内で月間のペイパルによる売上高が30万円以下の場合だと、3.6% + 40円 /件となっています。

ただし、残高を銀行口座へ引き出す金額が5万円未満の場合には、250円/件の手数料がかかります。

月間のペイパルによる売上高決済手数料(国内)決済手数料(海外)
30万円以下3.6% + 40円 /件(標準レート)4.1% + 40円 /件(標準レート)
30万円超 100万円以下3.4% + 40円 /件3.9% + 40円 /件
100万円超 1,000万円以下3.2% + 40円 /件3.7% + 40円 /件
1,000万円超2.9% + 40円 /件3.4% + 40円 /件

審査

PayPalは、アカウント開設をオンラインから行って、基本はすぐに利用を開始することができますが、審査もあります。

法人の方は、個人の本人確認書類(アカウント作成者本人)と法人の本人確認書類が必要です。

Paypal:STEP 3:ビジネスアカウントの本人確認手続き(法人の方)

また、本人確認に2~4週間かかる場合もあります。

PayPalが必要な書類をすべて受領してから審査を完了するまでに、2~4週間かかることがあります。

PayPal:PayPalアカウントの本人確認を完了するまでに、どのくらい時間がかかりますか。

利用できるクレジットカードとデビットカード

  • Visa
  • MasterCard
  • JCB
  • American Express
  • Discover

PayPalの日本のアカウントを使ってオンラインショッピングをする際、支払いにはお客さまのPayPal残高、対象の銀行口座からの口座振替、および、Visa、MasterCard、JCB、American Express、またはDiscoverのロゴが付いたデビットカードまたはクレジットカードを使用できます。

PayPal:PayPalで使用できる支払方法を教えてください。

PayPalに対応しているECサイト構築パッケージ

PayPalに対応したプラグインやAdd-on(アドオン)を提供しているECサイト構築パッケージは、以下の通り。

Stripe

米国サンフランシスコに本社を置くStripeは、ジョン・コリソンとパトリック・コリンソンの兄弟が設立した決済サービスで、料金体系が決済手数料の3.6%のみというシンプルさで、多くの導入企業数を獲得しており、決済プラットフォームとアプリケーションが一体化されているため導入も非常に簡単です。

Stripe
Stripe

導入企業数

Stripeは、120 カ国以上、数百万におよぶ企業が導入しています。

スタートアップ企業から大企業まで、120 カ国以上、数百万におよぶ企業が Stripe を導入し、ビジネスを成長させています。

Stripe:Stripeについて

手数料

決済手数料の3.6%のみで、出金手数料もありません。

審査

Stripeは、アカウント開設をオンラインから行って、基本はすぐに利用を開始することができます。

すぐに使えます!アカウントの申し込みを提出するとすぐに、決済の受付を開始できます。

Stripe:審査にはどれくらいの期間がかかりますか?

ただし、JCBカードについては、3日から3週間近く審査にかかる場合があります。

Stripe アカウントの大半は、登録後、3 営業日以内に JCB カードを処理できるようになりますが、一部の状況では 3 週間近くかかることもあります。

Stripe:日本に所在する Stripe アカウントに JCB カードの支払いを組み込む

また、Stripeでは、金融・専門サービス、違法商品またはサービス、不正または人を欺くような、略奪的行為、カードブランドで禁止されるいかなる商品、サービスは利用が禁止されています。

以下の業種およびビジネス手法 (「禁止業種」) に対して、Stripe サービスの利用を禁じます。

Stripe:禁止業種

利用できるクレジットカードとデビットカード

  • Visa
  • MasterCard
  • JCB
  • American Express
  • Discover

各種カード(Visa、Mastercard、American Express、Discover、Diners Club、JCB)は全世界で最も広く利用されている決済手段です。

Stripe:決済手段ガイド

その他の決済手段

Stripeは、クレジットカードとデビットカード決済の他にも利用できる決済手段として代表的なものだけでも以下のようなものがあります。

  • Alipay
  • Apple Pay
  • Google Pay

ただし、これらに対応しているかは導入する各ECサイト構築パッケージによります。

Stripeに対応しているECサイト構築パッケージ

Stripeに対応したプラグインやAdd-on(アドオン)を提供しているECサイト構築パッケージは、以下の通り。

管理画面の設定だけでクレジットカード決済に対応

アカウント開設の申し込みができる決済サービスを見てきましたが、実際にECサイト構築パッケージでPayPalStripeを使う場合には、プラグインによって設定内容が異なります。

PayPalStripeに対応したAdd-on(アドオン)が用意されている、多言語・多通貨にも対応したECサイト構築パッケージの CS-CartMulti-Vendor では、Add-on(アドオン)の設定を行うだけで、PayPalでの決済に対応し、Stripeではクレジットカード決済だけでなく、Apple Pay、Google Payにも対応することができます。

Stripe Checkoutが使えるとLinkやAlipay、Apple Pay、Google Pay等にも対応可能

Stripe Checkout はコンバージョン率を最適化するために作られた、構築済みの支払いページです。

お客様がスムーズに支払いを完了できるよう、支払い情報の入力を簡単にし、エラーがあればリアルタイムで表示します。

また、お客様の支払情報を自動入力できる Link や Apple Pay 、 Google Pay を追加設定なしで利用ができます。

他社決済サービスも検討すべき

PayPalStripeは、即時利用ができる前提ではあってもそれぞれ審査はあります。

そのため、審査に落ちたり、審査に時間がかかる場合があるという点は注意が必要です。

サービス開始前のギリギリに決済サービスに申し込んでみたら、審査に時間がかかってしまってECサイトの公開自体が遅れてしまう、というのは大変悲惨ですので、アカウント開設や審査についても、余裕をもって行う事が必要です。

また、ECサイトの公開時には、PayPalStripeで運用を開始しても、長期的な視点で見れば、公開後には手数料率の良い決済サービスに乗り換える、という事も常に検討すべきです。

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