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2023年9月4日に、CS-Cart Store Builder と CS-Cart Multi-Vendor のバージョン 4.17.1 がリリースされました。
バージョン 4.17.1 の変更点の完全なリストは、ドキュメント(英語)をご覧ください。
目次
アメリカ合衆国郵便公社(USPS)のサービス変更に対応
最近、アメリカ合衆国郵便公社(USPS)はサービスの一部を Ground Advantage と呼ばれる単一のサービスに統合しました。CS-Cart は、統合されたサービスの中の1つ:USPS First-Class Package International Service に対応していました。
この配送方法は提供されなくなったため、更新が必要です。
CS-Cart のバージョン 4.17.1 にアップグレードすると、該当する場合、First-Class Package が自動的に Ground Advantage に変更されます。
ご注意:アメリカ合衆国郵便公社(USPS)の USPS First-Class Mail は、 Ground Advantage に統合されていないため、この変更の影響を受けないことに注意してください。USPS First-Class Package のみが影響を受けます。
出品者データが翻訳可能に
マーケットプレイスにさまざまな国のお客様がいる場合、出品者名と住所をさまざまな言語で表示する必要がある場合があります。以前は、出品者の名前と住所は常に1つの言語で表示されていましたが、出品者説明は対応しておらず、どの項目が翻訳できるかは明確ではありませんでした。
この問題に対処するために、CS-Cart のバージョン 4.17.1 では多言語サポートが改善されました。
複数の言語を使用する場合、どの項目を翻訳できるかが明確になり、該当項目には次のアイコンが付けられています。
現在、これらの表示はベンダーのページ (CS-Cart マルチベンダー内)、および製品ページとカテゴリ ページに追加されています。将来的には、この表示をすべてのページに拡張する予定です。
加えて、出品者の名前、住所、都市を他の言語に翻訳するオプションも追加されました。
この翻訳は、お客様に表示する目的 (たとえば、商品ページ、カート、ドキュメントなど) にのみ使用されます。ただし、自動送料計算や管理画面の特定の領域では、情報は出品者用に設定された言語から取得されます。
Stripe と Stripe Connect での複数の問題が修正
Stripe と Stripe Connect は、支払ができるサービスです。
Stripe は、一方の当事者がお金を渡し、もう一方の当事者がそれを受取という取引で利用します。Stripe Connect は、マーケットプレイス向けの多者間支払いシステムです。CS-Cart バージョン 4.17.1 では、Stripe に関連する複数の問題を修正しました。今後発生しない問題は次のとおりです。
- Stripe Connect を介した返金後、CS-Cart Multi-Vendor では、販売者がまだマーケットプレイスに対して金銭的債務を負っているとはみなしません。
- 出品者への送金に遅延が発生するように Stripe Connect を設定すると、SEPA、Sofort などの支払方法が、適切なタイミングで出品者に自動的に送金できるようになります。
- Stripe は、小数点以下の無い通貨を使用した注文について、正確な注文合計を受け取るようになりました。
- Stripe でプロモーションを利用した注文の返金処理後、出品者残高は正確に更新されます。
- お客様がカードのCVCコードを間違って入力した場合でも、カートの内容が失われることはなくなりました。
- 支払中に問題が発生した注文は、「注文受付」ではなく「失敗」ステータスとなるようになりました。
共通商品に対する複数の改善
「出品者向けの共通商品」アドオンは、マーケットプレイス用の共通商品を作成できるアドオンで、出品者は、販売する商品を選択し、価格を設定するだけです。
また、お客様は同じ商品に対する様々な出品者からの出品を簡単に比較できます。CS-Cart バージョン 4.17.1 で行われた共通商品の改善点は次のとおりです。
- 一般的な商品の横に表示される最低価格には、一部の出品に適用されるカタログプロモーションが考慮されるようになりました。割引がある場合は、以前の価格も表示されます。「セール中」ページにも割引が正しく表示されるようになりました。
- 商品の 「クイックビュー」 ウィンドウで、一般的な商品バリエーションの表示数量が正しく表示されるようになりました。
- カテゴリーページ、フィルター使用時(出品者の場所によるフィルターを含む)、出品者店舗など、あらゆる場所で共通商品が正しく表示されるようになりました。共通商品をカートに追加した後でも、価格フィルターが壊れなくなりました。
- 以前は、管理者は商品が承認申請状態にあるときに、商品を共通製品に変更できましたが、その結果、商品がすべてのリストから消えてしまいました。現在、出品者の商品は承認後にのみ共通商品にすることができます。
お客様にとって電話番号の入力がより便利に
管理画面の「基本設定 > 表示設定」にある一般設定の電話番号フォーマットに、新たに「国を選択した電話番号」が追加されました。
これにより、電話番号を入力すると、国番号が自動的に入力されるようになり、電話番号が間違っている場合 (不完全な番号など)、書式に会わない電話番号には、警告が表示されます。
CS-Cart バージョン 4.17.1 の新規インストールでは、「国を選択した電話番号」がデフォルトで使用されますが古いバージョンからアップグレードする場合は、手動で有効にする必要があります。
GDPR準拠のために Google Fonts をローカルでホストできるように
2022年1月、ドイツのミュンヘンの裁判所は、フォントが Google サーバから取得された場合、Google フォント の使用は GDPR に違反するとの判決を下しました。これは、ユーザーが検索エンジンを使用せずにサイトにアクセスした場合でも、Google は誰がどのサイトにアクセスしたかを知る事ができる可能性があるからです。
この判決は興味深い副作用を引き起こしました。本当にプライバシーを心配している人は別として、詐欺師は現在、Google Fonts をローカルに保存していないサイトを探しています。私たちのお客様の中には、このせいですでに金銭の要求(そうでなければ裁判に行く脅された)を受けている人もいます。
私たちは、デフォルトのテーマを適応させ、開発者向けのガイドライン(英語)を提供することで、この問題に対処しました。新しい CS-Cart バージョン 4.17.1 のインストールでは、Google フォントはデフォルトテーマにローカルに保存されます。CS-Cart バージョン 4.17.1 にアップグレードすると、CS-Cart は Google フォントをローカルに保存できるようになります。CS-Cart で最も人気のあるサードパーティテーマの1つである Unitheme 2 では、すでにそうなっています。他のサードパーティのテーマを使用している場合は、テーマが GDPR に準拠しているかどうかを開発者にお問合せください。
発注ロジックの変更
以前は、注文に複数回失敗した場合 (たとえば、お客様が決済ページを離脱して戻ってきた場合)、同じ注文IDが使用されていました。基本的に、注文は上書きされる可能性がありますが、ログには削除されたものとして記録されていました。
現在では、注文を試みるたびに注文が上書きされるのではなく、「失敗」ステータスの新しい注文が作成されます。これにより、注文の試みはすべて管理者が見えるようになります。
「受注処理未了」ステータスの注文 (決済代行サービスによる支払いが確認されるまで割り当てられる) も、管理画面を使ってIDで検索できるようになりました。
管理画面で注文への商品追加が簡単に
時々、お客様が電話で注文してこられたものを、管理者が管理画面で注文を作成することがありますが、商品を注文に追加すると、その在庫と数量をすぐに確認できるようになりました。
共通商品の場合には、出品者も表示されます。これにより、電話での注文処理が容易になります。
アップグレードセンターの変更
アップグレードセンターにいくつかの改善を加えましたが、その多くは、CS-Cart バージョン 4.17.1 に更新する際に初めて気づくでしょう。
アップグレードセンターの操作がより便利になり、すべてのアップデートは統一された名前 (タイトル+新しいバージョン番号) になり、正しく配置されます (最初に CS-Cart 本体、次に有効化されたアドオン、次に無効なアドオン)。すべてのアップグレードに独自のアイコンが表示され、開発者とアドオンのステータスによるフィルターが右サイドバーに表示されるようになりました。
次期新バージョンへのアドオンの互換性に関する情報は、マーケットプレイスから取得されるようになりました。これは、将来のアップデートを計画するのに役立ちます。利用可能なアップグレードの通知メカニズムも強化されました。アップグレードをインストールできる管理者はダッシュボードで情報を確認できるようになり、アップグレードに関する複数のベル通知が蓄積されなくなりました。
PHP 8.1のサポートが追加
2023年末までに、PHP 8.0 はサポート終了となります。
今後はセキュリティパッチが提供されなくなり、ユーザーがさまざまな脆弱性利用型不正プログラム(エクスプロイト)に対して脆弱になる可能性があります。最終的には、新しいバージョンの PHP が古いバージョンに置き換わります。CS-Cart は、最新のWebホスティングサービスの大部分ですぐに動作するために、これに従う必要があります。
これが、CS-Cart バージョン 4.17.1 で PHP 8.1 をサポートする理由です。これを実現するには、最低限必要な PHP バージョンを 7.1.0 から 7.2.5 に上げる必要がありました。
PayPal Commerce プラットフォームのセットアップが簡単に
PayPal Commerce Platform は、マーケットプレイス向けに特別に設計された数少ない多者間支払いシステムの1つです。お客様は注文に対して1回の支払いを行い、その合計額はマーケットプレイスに関係するすべての販売者の間で自動的に分割されます。
CS-Cart Multi-Vendor 4.17.1 では、PayPal Commerce Platform の使用をより簡単に開始できるようになり、現在ではPayPal に直接連絡する方法があります。お支払方法を設定する際に、その説明が表示されます。
自動リダイレクトによる地域別店舗が適切にインデックスされるように
CS-Cart の Ultimate ライセンスでは、ストアフロント機能を使用でき、基本的には、複数のドメインに異なるコンテンツを持つECサイトやマーケットプレイスを持つことができます。
これは、地域別ECサイトや地域別マーケットプレイスサイトの設定をする場合に役立ちます (たとえば、eBay が ebay.com と ebay.de で行うように)。
お客様をその地域のECサイトやマーケットプレイスサイトにリダイレクトしたり、希望する地域を選択できるようにすることができます。以前は、IP によってお客様を自動的にリダイレクトすると、デフォルト以外のECサイトやマーケットプレイスサイトが Google によってインデックスされないことがありましたが、この問題は CS-Cart バージョン 4.17.1 で修正されました。
お客様のレートエリアが素早く判明
レートエリアは、お客様の住所の一部 (地域、都市、郵便番号など) から導きだされます。レートエリアのおかげで、お客様の所在地に基づいて異なる配送料と配送時間を設定できます。特定の場所に対して特定の配送方法を無効にすることもできます。
配送方法の設定の管理画面には、「送料計算テスト」というタブがあります。このタブには、入力された住所に関連付けられたレートエリアに関する情報が含まれています。これは、特定のお客様に対して特定の配送オプションが利用可能または利用できない理由を理解するのに役立ちます。
アップデートが可能
CS-Cart バージョン 4.17.1 へのアップグレードはすでに利用可能です。
いつものように、リリース後の最初の数週間は限られた数のアップグレードパッケージを配布しますが、その後に制限は解除されます。
このアップグレードがアップグレードセンターにまだ表示されていない場合は、後ほど更新ページを確認してください。
バージョン 4.17.1対応のPayPal決済アドオンにバグが見つかりました:2023年10月26日追記
PayPal決済で決済を行った後、CS-Cartの画面に戻ってきた際に、「Service Unavailable」画面が表示されて進めなくなるバグが見つかりました。
これは、CS-Cart Store Builderと CS-Cart Multi-Vendor の双方の バージョン 4.17.1 固有のバグです。
これを修正するには、/var/www/vhosts/purchase.fast-launch.com/public_html/app/addons/paypal/paypal_express.functions.php の以下の
fn_order_placement_routines('route', $order_info['order_id'], false);
を
fn_order_placement_routines('route', $order_info['order_id']);
と変更する必要があります。
現状、修正のためのバッチファイルは用意されておらず、次期アップデートを待たないといけない状況ですので、ご注意ください。
バッチファイルが用意されました:2023年11月6日追記
CS-Cartからバッチファイルが用意されました。
次回のバージョンアップ前に対応をする場合には、バッチファイルの提供をいたします。
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