ITコンサルティングは「クライアントにとっての銀の弾丸」を見つける方法

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DX(デジタルトランスフォーメーション)をはじめとして、企業においてITを必要としないプロジェクトは今では全く無いと言ってもいいでしょう。

そういったプロジェクトのITコンサルティングを行う前の段階であっても、毎回聞かれる質問として「システム構築方法としては、最適なものはなんでしょうか?」というのがあります。

これに対して、システム構築において「万能な銀の弾丸」はない、というのが一般的な答えだと思います。

しかし、「クライアントにとっての銀の弾丸」は存在します。

そこで、今回はこの「クライアントにとっての銀の弾丸」の探し方について見てみましょう。

システム構築で「万能な銀の弾丸はない」

IT業界で有名な言葉として、「銀の弾などない」あるいは「銀の弾丸はない」というものがあります。

これは、フレデリック・ブルックスが1986年に著した、ソフトウェア工学の広く知られた論文の『銀の弾などない— ソフトウェアエンジニアリングの本質と偶有的事項』から来ていますが、これには元ネタがあります。

ブルックスは、「銀の弾丸」(Silver Bullet)として、魔法のように、すぐに役に立ちプログラマの生産性を倍増させるような技術や実践 (特効薬) は、今後10年間(論文が著された1986年の時点から10年の間)は現れないだろう、と記載した。

Wikipedia:銀の弾などない

それは、「銀の弾丸」という言葉で、銀で作られた弾丸は、西洋では狼男や吸血鬼を撃退できると言われている事から来ています。

転じて、通常の手段では対処が厄介な対象を、たった一撃で葬るもの、という比喩表現として用いられる場合が多い。

Wikipedia:銀の弾丸

しかし、実際の社会においては、全ての課題を解決できる「銀の弾丸」は存在しません。

例えば、日本では貧困問題、少子高齢化、人材不足、後継者不足、長時間労働、待機児童、介護問題などが、各種メディアで取り上げられていますが、これら問題を一挙に解決するような「銀の弾丸」はありません。

これは、IT業界においても同様であり、システム構築において「〇〇を導入すれば全ての課題が解決する」という事はないのです。

クライアントにとっての「銀の弾丸」はある

しかし、ここで勘違いをしてはいけないのは、クライアントにとっての「銀の弾丸」はある、という点です。

例えば、大手素材メーカーのA社から、新型コロナウィルスが蔓延していた時に、「クライアントがオンラインから直接受発注ができるBtoB ECを構築したい」というプロジェクトがありました。

しかし、このプロジェクトが立ち上がった経緯をクライアントに伺ってみると、新型コロナウィルスが蔓延したことで、営業担当者がクライアント先に訪問が出来くなったことで、その代替をするためにBtoB ECを作りたい、ということでした。

私はこのヒアリングをした後、「BtoB ECはクライアントがECサイトに訪問してもらって初めて活用できるもので、単なる受発注の窓口でしかありません。訪問できない営業担当者が、クライアントに訪問しなくても情報提供やコミュニケーションを行うことができると、この課題は解決するでしょう。」という話をしました。

これは、そもそものクライアントが「解決すべき課題設定」が間違っており「実現するゴール」も異なるため、これを鵜呑みにしてBtoB ECを構築しても、クライアントは「思ったのと違う」となってしまうパターンです。

さらに、この場合のクライアントにとっての「銀の弾丸」は、BtoB ECでは決してなく、営業担当者がクライアントに対して適切な情報提供やコミュニケーションができるツールなのです。

「東京から大阪に荷物を運ぶ」プロジェクトを例に考えてみる

さらに、「クライアントにとっての銀の弾丸」は、ボリューム、予算、体制によって決まります。

そこで、例として「東京から大阪に荷物を運ぶ」というプロジェクトで考えてみましょう。

東京から大阪に行く方法はいくつも存在する

東京から大阪に行く方法は、様々存在します。

東京から大阪に行く方法は複数存在する
東京から大阪に行く方法は複数存在する

しかし、どのルートでどのように運ぶのかを選択するには、以下の要素により大きく変わります。

  1. 予算:予算はどれぐらいを想定しているのか?
  2. ゴール:何個の荷物を、いつまでに、何回運ぶのか?
  3. 体制:荷物は誰が運んで、どこに、どのように届けるのか?

予算:予算はどれぐらいを想定しているのか?

最初に考えるのは、「予算はどれぐらいを想定しているのか?」という点です。

予算が10万円しかなければ、一人で背負えるサイズの荷物で、新幹線や飛行機を使い、1回しか運ぶことはできません。

一方、予算が潤沢にある場合には、どういった運送手段を使う事もできます。

プロジェクト予算
プロジェクト予算

このように、そもそもの予算で利用できる配送手段が変わる、というのは理解できると思います。

これをITのプロジェクトに置き換えてみると、構築や運用の予算はどれぐらい想定しているのかにより、プロジェクトの規模自体が変わってきます。

ゴール:何個の荷物を、いつまでに、何回運ぶのか?

次に、「何個の荷物を、いつまでに運ぶのか?」を考えてみましょう。

一人で背負えるサイズの荷物を運ぶ場合ですと、新幹線や飛行機で運ぶこともできますし、時間がかかってもいいのであれば夜行バスや在来線で運ぶこともできるでしょう。

しかし、毎回10トンの荷物を毎日運ぶとなると、鉄道輸送やトラック輸送などの手段を選ぶ必要があります。

また、一人で背負えるサイズであっても、「早朝4時に届けて欲しい」というようなイレギュラーな対応が求められる場合には、車を運転して届ける方が最適な場合もあるでしょう。

プロジェクトの規模
プロジェクトの規模

このように、配送の規模や頻度などによって選択する配送手段が変わる、というのは理解できると思います。

これをITのプロジェクトに置き換えてみると、プロジェクトのゴールとして、数人しか使わないシステムを構築したいのか、大規模なアクセスが来るシステムを想定しているのか、リアルタイムでデータが更新されるのか、バッチなどで1日単位で更新されるのか、というように実現したいプロジェクトのゴールにより取るべき手段は変わります。

体制:荷物は誰が運んで、どこに、どのように届けるのか?

さらに、「荷物は誰が運んで、どこに、どのように届けるのか?」も重要です。

一人で背負えるサイズの荷物を新幹線や飛行機などで運ぶ場合には、運ぶ人員の手配から始まり、どこに、どのように運ぶのであっても簡単に対応できます。

しかし、貨物列車や船、飛行機で荷物を運ぶ場合には、駅や港、空港に誰がどのように荷物を持ち込み、さらに到着場所からさらにトラックなどで配送をする手配が必要になります。

さらに大量の荷物を運ぶためにトラックを使う場合には、「物流の2024年問題」で言われている以下の3つの問題がでてきます。

  • 荷待ち時間、待機時間
  • 手荷役作業
  • リードタイム
プロジェクト運用体制
プロジェクト運用体制

このように、配送の規模や配送方法により、どういった配送体制を構築して運用するのかが変わってきます。

これをITのプロジェクトに置き換えてみると、実際に運用ためにはどういった業務フローが想定されるのか、構築時にはどういったスキルをもったい人を集めて、それが何人必要であり、運用がはじまったときには、どういったスキルの人員がどれぐらい必要になるのか、というようにプロジェクトの構築や運用体制が大きく変わる要素です。

「クライアントにとっての銀の弾丸」は予算、ゴール、運用体制で変わる

このように「東京から大阪に荷物を運ぶ」プロジェクトでも、予算、ゴール、運用体制により、必要となる配送方法は変わりました。

これは、ITのプロジェクトであっても同様であり、予算、ゴール、運用体制により、クライアントにとっての最適な構築方法や運用方法は変わるということです。

「うちのパッケージでなんでもできます」は信用してはいけない

このように、ITコンサルティングとは、「万能な銀の弾丸」を提案するのではなく、「クライアントにとっての銀の弾丸」を探す方法です。

これは、クライアントが出せる予算、実現したいゴール、取れる構築・運用体制により大きく左右されますし、ゴールを実現するための最適な方法は、クライアントにより毎回変わるのが普通です。

そのため、「うちのパッケージを入れたら、どんなECサイトを構築できます」といった事はあり得えず、そういった話をする会社は逆に信用ができないと思っていただいて良いと思います。

弊社ではクライアントの予算、ゴール、体制にとって最適な「クライアントにとっての銀の弾丸」を探すITコンサルティングを提供しております。

ECサイト構築においても、弊社が日本のリージョン・リセラーとなっている多言語・多通貨対応ハイブリッドECサイト構築パッケージ CS-Cart が最適でない場合には、BASEやSTORES、ShopifyといったASPやSaaS、EC-CUBEやWooCommerceなどのオープンソースやフルスクラッチでの構築まで、お勧めしております。

また、弊社で対応するのが最適でない場合には、他社のご紹介もしておりますので、「自社にとっての銀の弾丸」を探したいと思っているのであれば、是非弊社に一度ご相談ください。

AI時代だからこそ、戦略は人と一緒に考えることが、最初の一歩です。

開発やコンテンツ生成はAIが担える時代になりました。しかし、何を作るか・どこを目指すかという問いに答えるのは、依然として人の仕事です。

DX推進や新規事業の立ち上げで壁にぶつかる企業の多くは、ソリューションの導入や社内人材への丸投げに終始し、課題の本質が言語化されないまま進んでしまっています。

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